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リレー小説!
でもやっぱり、廻る季節を君と過ごしたい。
 



(あぁ。もう全部がメンドクサイ。)

そう思ってしまえば早いもので。
熱の籠もった身体は熱いのに、身体の内側はとても冷たい、妙な感覚。何だかとても悲しいのに、涙は流れない。
黙ってるバイキンマンを見据えた。

「オレ、お前と居ても全然楽しくない」

抑揚なく言った。そしたらバイキンマンは変な表情して、オレの頭に拳骨をかました。

「ってー!何すんだ馬鹿バイキン!」

「お前何様だ!オレ様だって全然楽しくない!」

「そーか!ならさっさと帰れ!二度と顔見せんな!」

怒鳴りつけたら、馬鹿みたいにボロボロ涙を溢して泣き始めた。いやいやいやいや。泣きたいのオレだから。
盛大に溜息をついた。

「……ンだよもー…っ欝陶しいから泣くな!」

「オ、オレ様だって!周りの目とか気にしてっ色々気にして!ホントは手ェ繋いだり!ちゅ、ちゅーだってしたいのガマンしてンのにっ」

「………………はぁ!?」

「ホントはっ色んな奴に見せびらかして!いっぱい、いっぱい触りたいのだってガマンしてんのに!」

「ホントは!ホントは!」と号泣しながら喚く。
いやいやいやいや!これ以上はこっちが恥ずかしくなるから止めてくれ!
しかし、泣き言は止まる気配がない。だが、うわー!と思って目をつぶった瞬間に彼は黙る。
不思議に思って目を開くと、頬を真っ赤に腫らした彼が白目を剥き、鼻血を垂らしながら倒れていた。

ふと、右手の拳が痛い事に気付く。
どうやら羞恥のあまり、殴り飛ばしてしまったらしい。

「バ、バイキンマン!」

慌てて抱き起こし、何度か呼び掛けると瞳孔が戻ってくる。

「ごめん!オレ、お前がアンパンマン好きなのかと思って…そしたら恥ずかしくなるような事ばっかり言うからっだから…!」

「オ、オレ様が愛してr「うわー!黙れぇえぇぇぇぇえ!」

「ぐ、ぐるしい」と呻く声で思わず首を締めた手を離す。朦朧としつつある彼を揺さ振る。
彼は何度か荒く呼吸をしてから続けた。

「カレーパンマンだけ…だ、ぜ」

言い切ると同時に意識を失い、ガクッと頭が落ちる。

「バイキンマーン!!」

と、叫ぶ。
そうやって君と過ごす、何度目かの梅雨。



 



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あきゅろす。
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