一筋ノ光
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一筋ノ光 ― 続続・四 ―
「う゛あああああああ!!!」
「マサっ!!」
放たれた弾はマサの足を貫通したらしく、足の下には紅い海が広がっていた
「マサっ!マサぁっ!」
「ね?本気でしょう?……死にたく、無いよね?」
そうしてまたにっこりと妖艶な笑みを浮かべた
何で……こんなことにっ……!
「……なぃ。」
大人しくなり、抵抗を止めたのかと思えたマサが、ボソッと呟いた
「死にたく……無い…っ!」
「そう、じゃあこの子は貰っていいね?」
「何でもくれてやるっ!俺を殺さないでくれえぇっ!」
一瞬、時が止まったのかと思った
確かに、死ぬのは恐い
でも
でも俺は
マサを助ける為なら、この命差し出しても良いと思ってた
マサは……違ったんだな
いや、普通なのかな
その考えが
俺が…おかしい、のかな
「クスッ、お友達はこう言ってるよ?ねぇ、僕達の所に来ない?」
そうして再度差し出された手を
俺は
いつの間にか 握っていたんだ
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