一筋ノ光
参
一筋ノ光 ― 参 ―
「マサ、は…何で俺の事知らないんだ…?」
マサと出会って多分一週間くらいたった
俺はずっと疑問に思っていた事を口に出した
ドクドクと早打ちする心臓の音を感じつつ、マサの返事をまった
「あぁ、俺さぁ不義の子なんだよね。所謂妾の子?父さんの愛人の子なんだよ。」
マサが……
でも、あの一族なら追い出してそうなのに…
「俺頭がなんか知らないけど良くってさ、次の跡取り?とかで今呼ばれてんだ。」
俺の考えを読み取ってかマサはそう答えた
跡取り……マサが
「なら、こんな所にいちゃ駄目だよ。次期当主が俺なんかと……。」
「俺が来たいから来てんの。いいだろ?それに、『俺なんか』なんて自分を卑下すんなよ。」
「マサ……。」
「銀は綺麗だよ。俺が会ったどいつよりも、な。」
俺は変なんだろうか
男なのに、男のマサの言葉に……不覚にもドキッとしてしまった
そして、マサと会って丁度一年経ったある日……事件は起きた
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