愛する貴女


はじめて会ったのは
ほんのこの前。

前にも会ったことがあるような気がしたのは私だけ?






















「めーちゃん…めーちゃんめーちゃん」


何度も名前を呼ぶ。
だけど、名前の主は無視を続けながらTVを見ていた。

「めーちゃんっめーちゃん!!」

とびっきり大きな声がしてメイコは驚きながらカイトに向いた。

「な、何?」

「はじめて会ったときのこと覚えてる?」

「はじめて…?」


少し真剣な顔で見てくるカイトに目線をそらし、考える。

はじめてはたしか…いつだっけ?
これを言えばきっと貴方は機嫌が悪くなるわね…

そう考えながらはじめての時を思いだす。
あぁ、そういえばはじめて会った気がしなかったのよね。まだ、その謎は解けてないけど。


「俺ね、めーちゃんに運命感じてた」

どきんっとメイコの体が波打った。

「ばっばか」

カイトの顔を見ないようにしながら顔を赤らめてぐっと相手を押す。
可愛い。そうカイトは思いながらもう一言。

「メイコも、運命感じた?」


あえてきちんと名前を呼ばれてメイコの胸はますます熱くなる。

「わっ……わたし、は…」


つっかえながら一言づつ、

「…その……はじめて会った感じがなかった…………て、いうか…」

「それって、」

「違うっ」

急いでカイトの言う言葉を遮る。


「こっち見て?」

「嫌っ」

「メイコ」

「ぁっ……あーえーと…」

照れた。とカイトは思い、無理にメイコの肩を掴み唇と唇を重ねた。
優しく何重にも重ねると、


「あんた、キスしたかっただけでしょ?」

丁寧に押し倒されたメイコが問う。


「ん?ばれた?」



ばかっと顔を赤らめながら言うとメイコから唇を重ねた。





















キスだけの為に酷い人ね



そんな貴方が好き









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あきゅろす。
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