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あと7日・小さな目標


リーダーが来るまでの1週間、とても暇だ。

デイダラ君がいれば、修行に巻き込み…………いや、修行に付き合ってもらうんだが。



だが、生憎今日、アジトに残っているのは






「それにしても、異世界……ねぇ。そんな事が、本当にあるんですかねぇ」

「あるんじゃないデスかー?(うわ、マジ怖ェ。歯!歯!!)」



何でこの人と2人きりなんだ。何か悪い事したか私。



「……さて、では私は部屋に戻って鮫肌の手入れでも……」

「うおう!!ちょい待ち!!アナタがいなくなったら、名前ちゃん一人ぼっちじゃないデスか!」


引き止めると、鮫さんはあからさまに嫌そうな顔をする。


「…………何か問題でも?」

「名前ちゃんは寂しいと死んでしまいマス」

「そうですか。アナタが兎の一種だとは知らなかった。道理で知能指数が低い訳ですね」


ムキーーーー!!!

今コイツ、何か凄ェ失礼な事言わなかったか!!?


「誰が兎ですか魚類!!!」

削りますよ

「すみません」


チクショー……怖ェよ。

削りますよは反則だろチクショー……!




「さて、ではもう行って良いんですね?」

「行っちゃ駄目です。名前ちゃんの話し相手をしてあげて下さい」

「…………私で良ければ、修行のお相手をしますが?」

「それは無理。確実に死ぬ」


確信犯だろ鮫。何その良い笑顔。




「……あ、この際背中に乗っけて下サイ」

「何をどうしたらそういう結論に辿り着くんですか?」


うむ。鮫さん、なかなかの突っ込みだ。



「私、背の高い人の背中に乗るのがちょっとした夢だったんデスよ」


ちなみに、ターゲットとしては鬼鮫さんか自来也さんでした。


「それはまた、小さい夢ですね。…………で?」

「ここに、鮫さんがいます」

「却下です。何故私がこんな小娘を……」


そう言って、部屋に戻ろうとする鮫さん。


鮫さんが私に背を向けた瞬間、私がにやりと笑ったのは言うまでも無い。




「別に許可は要りません!おらぁ!!

「…………っ!!?」ひょい


べしゃ




……多分上記の擬音だけで、全ての説明は終了したと思う。





「ち……畜生……」


まさにorzそのものの体勢で悔しがる私に、鮫さんは、私の背後を取るなんて、まだまだ修行が足りませんよと、さらりと笑ってみせるのだった。




(いつか、いつか絶対乗ってやる……!)

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