出会いって大切。
「…………無いわ。いやマジで、無い。これは無い」
こんにちは。苗字名前です。突然ですが、只今絶賛混乱中。
いや、だってさ
「……お前、誰だ?うん?」
…………どっかで見たことある、金髪片目ちょんまげが……
「…………目の前にいるんだものぉ……」
「旦那ー。コイツちょっとおかしいぞ、うん」
「え、酷!!!」
とにかく、何でこんな事になってしまったのかを考える。
えーと、まず私は休日を満喫するために家でひとりテレビを観てて……
あ、そうそう。NARUTOのDVDを観てたんだっけ。
…………で?
「……お前、誰だ?うん?」
あー……何かいたよなぁ、こんなキャラ。
え、何?やたらクオリティの高いコスプレですか?
「なんとか言えコラ!」
「うるっさいですねぇ。ちょっと考え中なんだから、黙ってて下さいよ低身長」
「誰が低身長だコラァァ!!」
反応した時点で負けだよね。
喚く低身長男を無視して、考え続けます。
…………考えるも何も、なんかトリップしちゃったっぽいな。
いや、そんな馬鹿な。夢小説じゃあるまいし。
………いやいや、でもこの低身長男は本物っぽいぞ。
「……えーと、つまらぬ事をお聞きしますが、アナタのお名前は?」
「うん?オイラはデイダラってんだ、うん」
「マジでか」
わーお、ビンゴ。
デイダラっつったら、NARUTOの中でもカカシ先生やイタチ兄さんに次ぐお気に入りキャラ。(二次的な意味を含む)
トリップとか有り得るの?とかはともかく、何か私、ラッキーなんじゃね?
「私の名前は苗字名前。どうぞ宜しくお願いします」
「何でオイラがお前に宜しくしなきゃなんねーんだ、うん。それよりお前、何者だ。いきなり現れやがって」
「怪しいモンじゃあないデスよ。通りすがりの異世界人デス」
「旦那ー。やっぱコイツおかしいぞ、うん」
「酷い……」
ん?待てよ。「旦那」って……
「サソリの旦那がいらっしゃるんデスかぁ!!?」
「うわ!!?びっくりした……。っていうか、お前何で旦那の事知ってんだ?やっぱスパイか!!?」
「んな大層なモンじゃねーですよ。それより、サソリの旦那はっ!!」
「デイダラ、うるせーぞ」
サソリの旦那 in ヒルコを見た瞬間、テンションガタ落ちしたのは、言うまでも無い。
「何で引き込もってんデスか。本体出して下さいよ可愛いのに」
「テメー、旦那の本体の事も知ってんのか!」
「おいデイダラ。『可愛い』にはノータッチか」
とにかく、トリップしちゃったモンは仕方ない。
とりあえずこの2人に、異世界から来たって事を信じてもらうとしよう。
(大丈夫!夢小説の主人公は、滅多な事では死なないんです!!)
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