仲良い女子の会話には入り辛い。
その日、リーダーと小南さんはアジトに泊まる事になった。
リーダーはすぐにでも帰ると言ってたんだけど、小南さんの「もっと名前とお話出来たら良かったんだけど……」という、地味なお泊まりアピールによって、泊まる事が決定したのだ。
リーダーちょっと可愛いとか思ったのは内緒。←
「名前は、お洒落にはあまり興味は無いのかしら」
「そうデスねぇ、可愛いモノは好きですけど」
「可愛いモノ?例えばどんな?」
「そりゃあ……(アナタとかアナタとかアナタとかイタチ兄さんとかはぁh(ry)……色々デスよ」
括弧に囲まれている部分を考えている間、リーダーとガッツリ目が合ったが、気付かないフリをした。
「こんなのは、嫌いかしら?」
小南さんは、私と喋っている間にずっと折っていた、紙で出来た薄桃色の花を差し出す。
「いえいえ、小南さんの下さったモノなら何でも嬉しさMAXデスよ名前ちゃんは」
「ふふ、ありがとう。それと、もっと砕けた呼び方で良いわよ」
「じゃあ、小南ちゃんって呼びますね!」
居間のソファの上で私と小南ちゃんがイチャコラこいている間、リーダーと鮫さんは、私の視界の隅でこそこそと話している。
「………鬼鮫、あの小南のデレ具合はどうだろうか」
「暁には、小南さん以外に女性がいませんからね。楽しいんでしょう」
「………そんなものか」
「そんなものでしょう」
……そんな会話が、断片だけだけど聞こえてきた。やっぱリーダー可愛いな。
「……はい、出来た。可愛い」
小南ちゃんが、私の髪に花を付けてくれた。
「わあ、ありがとうございマス!」
「特殊な紙で出来てるから、長持ちすると思うわ」
「ふふ、これでお揃いデスね」
イチャコラこく女2人は、むさい野郎共には眩しすぎるらしく、誰も近寄ってこない。
ただリーダーの恨めしげな視線は、始終感じていた。
そんな事は気にせず、私達は会話を続ける。
「ちょっとお聞きしたいのデスが、どうやったら小南ちゃんみたいに、乳がでかくなるのデスか!?」
気配で、野郎共が一気にこっちの会話に集中し始めたのが分かった。
チッ下種共め。
「………名前、せめて胸って言いましょう。あと男達、耳を塞ぎなさい」
あ、教えてはくれるのか。さすが天使様。
「良い?まず、揉まれれば大きくなるというのはガセよ」
「ガセなんデスか!?」
「ガセよ。あれは醜い男達の欲望が生み出した、偽りの情報なのよ……」
それから、数分にわたる小南ちゃんの解説を聞き、私が納得した辺りで、醜い欲望の塊共の聴覚が解禁された。
「……で、結局胸はでかくなりそうなのか?」
「セクハラは止めなさい飛段」
ああ、かばってくれる人がいるって良い。
飛段君も、小南ちゃんの前ではおとなしくしているみたいなので、私としては有難い限りだ。
「えへへ。小南ちゃん、たまに遊びに来て下さいね」
そう言って(リーダーに見せ付けるように)小南ちゃんに擦り寄ると、小南ちゃんは私の頭を撫でてくれた。
(女の子同士、仲良くしましょう!)
* * * * * * *
小南とペインのキャラが崩壊しているのは…………管理人の趣味です。
ペイコナ万歳!!!
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