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盲目な少女の恋の終わり




警告!

SSSログ

ご注意下さい

ルルーシュがナナリーを愛し過ぎて病んでます

ランペルージ兄妹が互いに依存しあってます










理解しがたい感覚があった

真っ黒い暴力衝動

その衝動が、快楽を直結する部分を刺激されると、恐れるという精神は、跡形もなく無くなる

――衝動喚起(かんき)

ナナリーだけには自分の醜さを見せたくなかった




「お兄様」

「ん?」

「ユフィ姉様、スザクさんと、上手くいったんですって」

「…えっ」

「お似合いですよね。お二人なら…」

「ナナリー、まさか…!」

たとえようもない安堵感と、罪悪感

ナナリーとスザクが交際しないのは正直嬉しい

だが、それをスザクが好きな彼女が聞いたら、どんな顔をしてしまうだろう?

俺の天使ナナリーは、枢木スザクに淡い恋心を抱いていた

だが、ユフィがスザクを騎士に任命したことにより、二人の関係が親密になってしまったのかもしれない

「ナナリー」

「…お兄様」

「今すぐとは言わないが、スザクのことは忘れるんだ」

彼女は兄の口から出た言葉に狼狽(ろうばい)する

「どうして…そんなこと…」

「スザクはユフィの騎士。これはもう変えようのない事実なんだ」

「分かっています。スザクさんは私達よりユフィ姉様を選んだのですから」

ルルーシュは、自分の脳から湧き出る異変を感じ取っていた

そこには爬虫類(レプタイル)の脳を呼び覚まされた自分がいる

「ナナリーには俺がついてる。俺がお前を守る」

よろめく体に力を込めながら、ややうつむき加減で、ナナリーを安心させる微笑を浮かべる

「お兄様が?」

ナナリーに向かって、ただ一言

「死んでも守ってやる」

そう告げたのだ

「無理しないで下さい、お兄様」

「本当に大丈夫だ。俺にも少しずつだが体力がついてきた」

「そうなのですか?」

「だから、ナナリーは何も心配することはないんだよ」

「お兄様…!」

黙って悲嘆に暮れるナナリーを抱きしめる

安堵感と罪悪感

その二つが、どろどろに撹拌(かくはん)されて、いつまでも胃の底に溜まっているような状態が、何日も続いた

自分から無の牢獄へ入り込んでいったことを思い知らされる

3日間――ルルーシュは、学校を休んだ

学園から帰って来たナナリーは、体調不良の兄の元へと急ぐ

パジャマ姿の彼は、自分の部屋に戻ろうとしていた

「お兄様、お体の具合は…」

兄の体調を気遣い、心配するナナリーに対して

「ナナリー。まだスザクが好きか?」

ルルーシュはこう言った

ナナリーに聞こえるように

彼女の目には、痛みを訴えて泣き叫ぶルルーシュの姿が浮かび

「……いいえ」

剥き出しになった、兄の精神の傷をえぐらない為には、否定するほかなかった

兄、ルルーシュを安心させるため――

そうしなければ、ルルーシュは二度と立ち直れないような気がしたから――

「そうか、よく決心してくれた。ナナリーに辛い思いはさせない」

体中が痛み、力が入りきらず、足元が覚束(おぼつか)ない感じが、心細さを煽(あお)った

「私はここにいます」

「…ナナリー」

なぜかそこで、ルルーシュは、くすっと笑う

「ああ……」

ようやくナナリーが自分のいる場所に来てくれた

「私は確かに、ここにいます。お兄様の……隣に」

だが――この時の彼女には理解出来ていなかった

薄暗い部屋に入り、ルルーシュはベッドへ横たわる

「認識制限コードが、そこまで上がってないんだな」

喜びの余り、つい先走ってしまうのも仕方ない

「お兄様……?」

相手の反応の意味がよく分からず、ナナリーはちょっと気まずげに首を竦(すく)めた

「何でもないよ、ナナリー。まだ、眠気が残ってる。しばらく寝かせてくれ」

ナナリーが手探りで、掛け布団を引き寄せてくれ、ようやく布団の温かさに包まれる

「はい。お休みなさいませ、お兄様」

――どこにもいなくなってしまいたい

「お……休…み………」

無惨に乱れた心の片隅で彼はそう願った

許されるのであれば、最愛の妹と一緒に――

ルルーシュの意識は、無の安らぎへと、落ち込んでいった



目な少女のこいの終わり



(何処までも、何処までも、暗がりが私の世界)









ナナリーを愛しすぎて、どうしたらいいか分からなくなったルル

スザクのことが好きだったナナ嬢はルルを理解しようとし、兄だけを愛そうとします

ルルはナナ嬢に自分を理解してほしいと思ってるんだよ

お互いに依存しあう兄妹も好きッ!









お題拝借、闇に溶けた黒猫・9円ラフォーレ様


あきゅろす。
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