世界に向けて反抗期
※SSSログ
マリアンヌはルルーシュやナナリーにとっては、皇帝である父より近く、馴染みのある存在だった
「母様」
「どうしたの?ルルーシュ」
皇子と言ってもまだ幼いルルーシュ、母であるマリアンヌの前でだけ甘えられた
「母様、あ…あの………抱っこ、して、下…さい」
ルルーシュは不安を帯びた表情で言うので
「珍しいわね。何かあったの?」
マリアンヌはルルーシュを安心させる為、なるべく優しい口調で尋ねる
「母様が…母様が…」
「私が?」
「僕や、ナナリーを置いて…どこかっ、遠くに……行ってしまう夢を…見たん、です!」
「…ルルーシュ」
「かあ、さま。僕を、一人に…しな、でっ」
途切れ途切れに言葉を続け、悪夢を見た不安を訴える
「大丈夫よ。ルルーシュ」
普段はしっかり者で強がってても、年相応
親にとっては単なる笑い話で済むかもしれないが、子供は付き纏う不安に過剰に怯え、深刻に悩んでしまうものだ
「私はここにいるわ。大事なルルーシュやナナリーを置きざりになんかしない。どこにも行ったりなんかしないわよ」
「本当…で、すか?」
「ええ、本当よ」
「母様……好きです」
「ルルーシュ、私もルルーシュのことが好き。だーい好きよ」
上機嫌のマリアンヌは、ルルーシュをありったけの母性愛で包み込む
「母様の腕、あったかい」
「そう?昨日はよく眠れなかったんじゃない……少し、寝た方がいいわ」
マリアンヌの腕の中、幼い皇子は安心しきった表情で、夢の世界へ旅立っていった…
世界に向けて反抗期
(母様が…ナナリーを庇って、死んでしまった!誰だッ!!僕のっ、僕達の母様を殺した奴はッ!!)
ルルーシュやナナ嬢が1番幸せだったのは、マリアンヌさんがいた頃だと思います
マリアンヌさんの前では、ツンデレ皇子のルルーシュも安心して甘えることが出来ると思います
マリアンヌさんが暗殺されてなければ、皇族として幸せな将来が手に入るはずだったんです…!
お題拝借、9円ラフォーレ様
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