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憎しみが人を殺す




※SSSログ














アロウズの収容施設に何十日間も監禁されていたマリナは、潜入捜査していたカタロンの一員に保護され、中東支部に所属するシーリンと再会

CBとカタロンは双方の合意の元、共同作戦を実行しようとしていた

四人のガンダムマイスターが、それぞれの機体から降りて来る

そこにはガンダムマイスターの一人、刹那・F・セイエイもの姿もあった

「刹…那……F……セイ……エイ」

涙声でぽろっと零れた言葉

「刹那…!」

「マリナ……マリナ・イスマイール!」

ごく自然に、相手の名を呼んでいた

「よかった、刹那。生きて…いてくれたのね」

「ああ、俺は確かに…生きている」



四年間、修理もろくにしてないエクシアで、世界を旅してきた刹那

半永久的に可動するGNドライブのおかげで、かろうじて壊れずにいた

エクシアの修理も刹那自らの手でしてたらしい

久しぶりに会った刹那は、背丈もマリナより高くなっており、立派な青年に成長していた

「昔、誰かがこんなことを言ってたわ」

マリナの声は、優しかったが、鋼の塊(かたまり)でも沈めているような硬度を備えている

「?」

「行き過ぎた愛は、憎しみに変わってしまう……って」

四年前の世界との戦い、戦場に散った仲間

様々な思いが刹那の脳裏に浮かぶ

「こんな世界を求めてはいない。俺も…ロックオンも」

「ロックオン?」

「四年前のガンダムマイスターのうちの一人だ」

「そう…。きっと、誰もがそう思ってるはずよ」

「これが、世界を変革しようとした成れの果てなのか?」

「多くの犠牲の上に成り立った変革。刹那達が行ったこと、それ自体は無駄ではなかったわ」

「…マリナ」

恐ろしいほどの重さを、たった一人で抱えているマリナ

かつて、刹那を柔らかく受け止めてくれた笑顔が、目の前で確かに存在している

「でもね……刹那。世界は貴方だけに、優しいわけじゃない」

隣に座る刹那の横顔をちらりと見、低く呟いた

「分かっている」

青白く輝く地球を手に掴もうとしていた、ロックオンの悲しげな微笑みが、刹那の胸をよぎる

今なら泣けるかもしれない、という思いは、すぐに消えた

「ねえ刹那。これだけは聞かせて」

「なんだ?」

「貴方はどんな世界を望むの?」

マリナは刹那の答えを待っていた

心の底から湧き起こる思いを、刹那はそのまま口にした

「……誰かが死んだら、泣いてくれる世界だ」

刹那は、暗い海のうねりを、黙って見つめていた



しみがを殺す



(真実は暫し歪曲する)












本編私的妄想、刹マリの再会編

個人的には、刹那自らマリナさんを助けに来てくれると嬉しいです!

早めの再会を期待しつつ…

戦場での再会でないことを望んでます










お題拝借、闇に溶けた黒猫様



あきゅろす。
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