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突発SS




〜某ネズミ王国編〜



今日はC(T)県にある、某ネズミ王国に四人で遊びに来た

久しぶりに休暇が取れた刹那とティエリア
トレミーのオペレーターの一人、クリスティナも休暇を3日間だけ与えられたのだ

マリナも2日間だけだが休暇が取れた

所謂(いわゆる)ダブルデートと言うものだ

「クリスはどこへ行きたいの?」
「わ、私!?え〜っと……」

アトラクションの案内図を見てはしゃぐ二人

「元気だな」
「ああ…たまにはあんなでもいい」

少し離れた所から、何処へ行くか夢中になっている、二人を見つめるティエリアと刹那

刹那とティエリアは普段の服装とかわらない

クリスティナに「絶対に似合う」と言われ、セーラー服を着せられそうになったティエリアは、少々ご機嫌斜めだったが、それももう気に留めていない

クリスティナは酒落(しゃれ)ているので、ノースリーブのシャツにホットパンツ、という服装
額の上に黒のサングラス

マリナの服装は髪をひとまとめにし、紫色のショールにワンポイントの刺纏がついた、シンプルな膝下のワンピース

「クリスティナ、今日の君はいつもと違う」
「マリナ…綺麗だ」

いつもと違う彼女の服装に惚々(ほれぼれ)している男性陣

顔を見合わせる二人

「刹那」
「わかっている」

ここはアトラクションやパレード等、見所がたくさんある為一日では帰れない、と判断したティエリアは近くにあるホテルに泊まり、二日間…時間を有り余す事無く遊んでから帰る、と、言うことにしたのだ

「わかっていると思うが二人は別室だ」
「確認した、心配するな」

ティエリアは緊張しながら説明を続ける

「夜のパレードまでは自由行動だ。パレードが終了したらホテルに戻る」
「了解、後は部屋に戻って休むだけだ」

刹那がティエリアの異変に気付こうとしていた

「ティエリア…」
「どうした、刹那?」
「お前さっきから何かおかしいぞ」

明らかにおかしい
動揺を隠せないティエリア

「お、おかしくなどないッ!」
「何を考えている」

ティエリアは話を逸(そ)らそうとする

「そ、そう言えばディナーの予約を…」
「まさか…お前…」

刹那が信じられないと言う表情になり

「妄想してたのか?」
「な、何を言う!?」

片手に持ってるオレンジジュースを落としそうになった
眼鏡を元の位置に直し、態勢を整える

「クリスティナと〇〇で××な事を妄想していたんだろう?」
「も、妄想など…そんなふ、不埒(ふらち)な事を……俺は考えてなどいない!!」

刹那の口論に反論するティエリア

「そういう君はどうなんだ、刹那?」
「俺か?俺は…」

小声でボソッと囁(ささや)く

「マリナ・イスマイールを愛している」
「刹那…」

ティエリアには確かに聞こえた
マリナを愛していると言う愛の告白を
女子にモテるロックオンみたいに、うまく口説き文句が言えない

「言ってみろ、ティエリア・アーデ」
「お…おおお、俺…俺は!」

ティエリアは大声で叫ぶ

「クリスティナ・シエラを愛している!!」

刹那が珍しく笑う

「よく言った……」
「ま…まあな」

これ以上無いと言うほどに、「ツン」の表情で恥ずかしがるティエリア
愛しのクリスティナが、後ろから駆け寄って来る事も知らずに

「ティエリア!」
「なッ?!、ク、クリスティナ!!」

後ろからティエリアの肩に顔を埋め、抱きつく

「嬉しいよ!ありがとうティエリア」
「当然のことを言ったまでにすぎない」

クリスティナの前では、蒸気のように沸き立つ照れを隠せない

刹那の左隣に寄り添うマリナ

「どうやらうまくいったみたいね」
「聞いていたのか?」
「最初から、ずっとね」

刹那の手を取りそっと重ねるマリナ

「ありがとう、刹那。私も貴方を愛しているわ」
「………俺もだ」

想いを見透かしたかのように、刹那は自分の手をマリナの白い手のひらに重ね、繋いだ

恋人達の休暇はまだ始まったばかり…


       続く…?


皆様からの要望や感想があれば、もしかしたら続くかもしれません(笑)

刹マリ・ティエクリのダブルデート妄想でした

ティエリアはクリスには普段はツンで、時々デレていればいいよ(笑)



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