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Respect


2年の俺がこの場にいさせてもらえるだけで凄い事で、俺自身光栄に思っている。



ってか、俺は城島先輩以外の先輩達のことも、それなりに尊敬している。


もちろん城島先輩は別格だが、俺らの高校の3年生は他校の不良とは格が違う。

城島先輩率いる不良グループは喧嘩も強く、他校の生徒にも幅を利かせる程の権力をもっている。

マジでカッコイイ集団。

そして3年生とのパイプが太い俺は1年はもちろん同級生の2年からも一目置かれている。


…でも、ぶっちゃけそんな事はどうでも良かった。


ただ俺は、城島先輩の傍にいたい。


それだけが願いだった。


本音を先輩たちに伝えることなんて死んでも出来ないけどね。


それなりに世渡り上手な俺は、飲み物を頼んだ先輩のコーヒーを買いに売店まで走った。

他の先輩達のためにもお茶やジュース、コーヒーなどを買い、重い袋を両手に持って溜まり場に戻るために階段を上っていた。


ちょっと余分に買いすぎたかな、手に袋が食い込んで痛い...。


少しだけ呼吸を上げながら階段を上っていると急に右側が軽くなった。

横を見れば城島先輩がドリンクの大量に入った袋を持ち上げていた。


「じょ、城島先輩ッ!!?」

「4階に行くんだろ?」

「はい」

「俺も同じ方向に行くから持ってやるよ。ウゼェから遠慮するな」

「…有難う御座います」

「あぁ。…ずいぶん大量に飲むんだな」

「あ、いえ…これは一人で飲むわけじゃあないです」

俺の言葉に城島先輩は眉を顰めた。


「杏に…、こんなに大量のドリンクを買いに行かせて重い荷物を運ばせるなんて…、誰に命令された?……杏に命令して良いのは俺だけだ」

「いえ、無理矢理パシリにされた訳じゃなくて、俺が進んで先輩達に買っただけです」

「…そうか、なら良い。もし誰かに嫌な事を強要されたら俺に言え。」


城島先輩はそう言うと溜まり場のドアを開けた。


威厳のある城島先輩が現れると、たまり場にいた不良の先輩全員が立ち上がりコチラに向かって一礼をした。


城島先輩は入室すると、城島先輩専用の黒い皮製ソファーにドカッと座る。


「杏、一本もらうぞ?」

「はい!」

城嶋先輩は袋からお茶を一本取り出すと俺に袋を差し出した。

俺は礼をしてソレを受け取ると先輩たちに配って回った。



「杏って本当に気が効くな」

3年の先輩が俺の頭を撫でた。



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あきゅろす。
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