Respect
城島視点≫
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俺は杏が可愛くて、愛しくてたまらない。
愛しているからこそ杏を求めるし、もちろん杏の肉体を骨の髄まで貪りたくもなる。
杏と付き合ってからは遠慮する事無く毎日毎晩…愛する杏の事を抱いていた。
杏の事を気遣って付き合い当初の頃は出来るだけソフトに抱いていたが可愛い杏の姿を見るなり、つい興奮してしまい激しく腰を打ちつけ杏の華奢な身体を揺さぶり激しいSEXをしてしまう。
愛しい存在を抱くのだから、理性が無くなってしまうのも仕方が無い事だと思っていた。
杏が愛しくて仕方が無い。
杏が家に遊びに来た日なんて我慢出来ずに玄関先で押し倒し、そのままSEXをした事もあった。
SEXの際など、可愛い杏は恥ずかしそうに全身を赤らめて少しだけ抵抗をしたが、俺の一声で従順に従う。
どんなに激しく抱いても、恥ずかしい事をしても杏は全てを俺に身を委ねてくれる。
俺に対して従順な杏がたまらなく可愛くて、大好きで、愛しくて、欲しても欲しても足りない程に俺は毎日毎晩、杏を求めた。
愛しくて、欲しくて、杏の全てを俺で満たし、俺も杏で満たされたいのだ。
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毎日、愛しい杏の事を激しく抱いていたのだが…ある日、俺は学校で腰を擦りながら弱弱しく歩いている杏の姿を見た。
夜もあまり寝かせてやっていない為か、目の下に少しだけクマが出てきてる気もする。
さらに偶然コンビニで見かけた女性誌の表紙に
“こんなSEXは嫌!”
と、書かれていたので周囲を気にしつつ、こっそりと覗くと俺は凍りついた。
俺が杏に行っている自分勝手な欲望に満ちた性行為の事が書かれていた。
このままでは…このまま自分の愛情を一方的にブツけていては大好きな杏に嫌われてしまうかもしれない・・・。
さらに俺は重大な事実に気付いてしまった。
いつもSEXをする時は俺から行為に移る。
二人きりになると、つい…ムラムラとして杏を襲ってしまうが、以前、杏はこんな事を言っていた。
“たまには先輩と手を繋いで、星空を見ながらキスとかしてイチャイチャしていたいです”
今思い返せば、あのセリフは俺が杏を押し倒し服を剥ぎ取った時に言っていた言葉だ。
つまり、杏は俺とのSEXを遠まわしに拒んでいた…?
それなのに俺は…杏の言葉に耳を傾けず、その日も貪るように激しく杏を抱いてしまった。
そもそも今まで杏から性行為を誘って来た事が無い!!
何てことだ・・・
このままでは杏に嫌われる。
俺の傍から杏が離れてしまうかもしれない。
嫌だ。
杏を失いたくない。
何よりも性生活において受身で有る杏の身体に負担が掛かるのも知っていたが、愛する存在に苦労をかけていた自分が情けなくなった。
欲望のままに杏を抱いていた事に反省し、心を痛めた俺は、出来るだけ杏の負担を軽減する為にSEXの回数を減らす事を考えた。
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だが、杏と二人きりになるとムラムラしてしまう。
杏が欲しい。
だが、杏の体に負担をかけたく無いし、杏に嫌われたくない。
杏は俺の家に頻繁に泊まりに来るが、“抱くのを我慢してるから遊びに来るな!俺の理性がもたねーんだよ!!”…なんて事は言えない。
おれ自身、杏の傍に居たいからだ。
SEXが無くても杏と一緒の空間にいて、同じ空気を吸ってるだけで幸せじゃないか。
身体の関係を無くしても俺は杏の事を愛している。
傍にいるだけで幸せなのだ。
だが、やはり…傍にいて欲しい反面、二人きりだと杏を押し倒したくなる衝動に駆られる。
だから俺は二人きりで居る時は極力、愛しい杏の姿を見ないようにした。
出来るだけ視界からの刺激を減らし、己の理性を保つためだ。
杏の傍にいたい。
だが、欲望のままに抱いては杏に負担が掛かる。
俺の葛藤の日々は続いていた。
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