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☆★STAR★☆
油断禁物

持出厳禁でお願いしたい。

・・・ってか、気心知れた友人だし、誰か達と違って不良って訳じゃないし、冗談が好きな連中だからと言う理由で俺はクラスメイトであるコイツ等に対して油断していたのかもしれない。

そもそも、油断も何も彼等は同性だ!

男である俺が同じ男である、ただのクラスメイトに警戒している方が変だと思ったのだが……何て言うか、今までの経験上、男同士でも辱められる可能性は拭えない。

クラスメイトを変な意味で疑いたくは無かったが、先程の行為に引き続き俺を人気の無い場所へ連れて行こうとする彼等に対して、流石の俺でも危機感を感じる。

このまま連れ出されたらマジでヤバイよね!?

取り返しのつかない事になる前に俺は必死で抵抗して誰かが気付くまで大声を出し続け様と思い、声を張り上げるべく空気を思いっ切り吸い込んだ。


そして…


「誰かたすッ!?…んーーーッ!!!」


いざ、大声で助けを呼ぼうとしたら小野沢の手によって口を物理的に塞がれた。


「んーッ!!ンーーーッ!!!」


すっげーイライラする☆


声がダメでも、連れ出されなきゃ勝算はある!

そうだよ、小峰の腕の中から脱出してやる!!


今度は俺を抱きかかえて歩く小峰に抵抗するべく、足をバタバタさせてみた。


だがしかし、手が空いている阿部に両足を掴まれて暴れられない様にされてしまった。



…俺って、マジで無力だ。






そして、俺は抵抗の意思も虚しく体育館から連れ出されてしまった。

小峰達は急ぐように早歩きで別館の部室棟まで移動すると、バスケ部室の中へ入って行った。

部室へ入るなり俺は小汚いバスケ部のソファーに降ろされ開放された。


「何のつもりだよッ!!?」


俺を見下ろす3人に向かって下から睨みながら、出来るだけ低い声を出して威嚇してみた。

すると小峰が鼻の先端を指先で掻きながら面目無さそうに俺を見た。


「俺も…どうして真輝を拉致ってしまったのか、よく解らない」

「はぁ!?」

「いや、ごめん。拉致った理由は自覚している。正直に言うと……その、あれだ」

「何だ?」

「ごめん………、真輝に欲情した」

「………はぁ?!」

「とッ、当然の反応だよな?俺自身困惑している。たぶん阿部と小野沢も俺と一緒の気持ちだと思うけど、何故男の俺が男の真輝に欲情してしまったのかが解らない。俺は女子が好きなはずなのに…、ロリ萌えなのに…何故男子の歩夢に……」


小峰がロリ萌えとか聞きたくも無い情報を聞いてしまったが、とりあえず俺を拉致って誰もいない部室棟まで連れて来たまでは良かったが、小峰達も自分達の不可解な行動に困惑している様に思えた。


だから俺は助言してやる事にした。


「安心しろ小峰、阿部、小野沢!…ちょっとした気の迷いだ。俺に欲情するとか馬鹿げている。何かの間違いに決まっている!家に帰ってボイン巨乳のAVを見て興奮する方がよっぽど健全だ。さぁ、早く体育館へ戻ろう!そして巨乳美女の話をしようではないか!!」

ロリは却下だ。
ツルペッタンな少女には女性の宝であるパイオツが実ってないではないかッ!!
女性はある程度成熟している巨乳が良いに決まっている。

俺はソファーから立ち上がって目前にいた小峰の肩を叩いた。

「そうだよな。真輝の言うとおり、男に興奮するなんて変だよな。帰って18禁ロリ物で興奮する方が正しいよな?」

「うんうん。女性が一番!!男に興奮するべからず!変だよ」

俺的にはロリ趣味も十分変だと思うが、小峰が普通の脳を取り戻しつつある時に、隣にいた阿部が軽い感じで口を開いた。


「俺は変でも良いよ。歩夢、一発ヤってみようぜ?俺は男でも歩夢なら行ける気がする」


いい流れだったのにコノヤロー!!

「はぁ!?……おい阿部、何言ってんだよ。冗談も大概にしろ!」


「別に冗談じゃねーし。野郎同士でも気持ち良ければ良いんじゃね?今日気付いたけど歩夢ってパネーよ!」


駄目だ。

阿部の野郎駄目だ…重症。

そもそも俺の何がパネーって言うんだよ。
さらに言うならばパネーって言葉ムカつくから止めろ。
チョベリグ並にさむい死語を俺に当てはめるな!


せっかく良い方向に修正しつつあったのに、阿部の一言で他二人の目つきが変わった。

当然俺は阿部に対してイライラする訳で、聞き流していた変な単語でさえも気になる程にムカついていた。


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