☆★STAR★☆
Staying
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「はぁ〜お腹いっぱい」
姉がお腹をさすっている
「とても美味しかったです、ご馳走様でした」
「お粗末さまでした」
キングが礼儀正しく母さんに言うと、母さんはニッコニコで返事をした。
キングが立ち上がり使った食器を片付けようとする
「あっ!いいよ、俺が片付けるからキングは座っててよ」
俺も立ち上がってキングの食器にも手をかけると母さんが
「そうよ宮本君。お客様にそんな事させられないわ、片付けは良いから先にお風呂に入ってください」
「「「お風呂ッ!!?」」」
俺とキングと姉の声が重なる
「そうよ。時間も遅いし折角だから今日は泊まってきなさい。こんな時間から外に出て補導されたら大変でしょう?」
「歩夢の服は小さいだろうから、おじさんの洋服をかしてやろう」
母さんが食器を片付けながら言うと、父さんは衣類を取りに席を立った。
家に友達を泊まるのは中学の時以来だ。何かちょっと楽しいかも。
「キング、家に連絡しなくて大丈夫?」
「あぁ、その辺は平気だが・・・」
「じゃあ決まりだね」
姉は自室に戻る際、キングの肩をポン!と叩くとニヤリと笑い
「良かったわね宮本くん」
そう言って去っていった。
俺はキングの手を引いて風呂場まで案内した。
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そして父さんから衣服を受け取ると俺は脱衣所に入った。
「籠の中に着替えの服入れておくねー!!」
曇りガラス一枚隔てて入浴しているキングに向かって言うとキングから「サンキュー」のお返事。
俺は部屋に戻って漫画を読んでいたら暫くしてタオルを首にかけたキングが入ってきた。
父さんも結構身長が高いから服のサイズは調度良かったみたいだ。
俺の隣にキングが座る
「じゃー俺も風呂入ってくるからキングは好きにくつろいでてよ」
「あぁ」
俺がキングを見て言う
・・・何かキングの雰囲気が違うことに気付いた
「ん〜?」
俺はキングの顔を訝しげに見つめた。キングは無言で俺を見る
「あっ!目の色が違うッ!!!」
「あぁ、カラコンはずした」
「凄いッ!コレがキングの本来の目の色なの?綺麗・・・」
グレーがかったブルーと言うのか、光の当たり具合によって虹彩の色彩が微妙に変化する不思議な瞳で、とても綺麗だった。
何でカラコンなんてつけてるんだろう、こんな綺麗な瞳なのにもったいない。
俺はキングの顔に近寄り、綺麗な瞳をマジマジと見つめていたら
「あんまり近寄るな・・キスするぞ?」
「はいッ!?」
俺は素っ頓狂な声が出た。
「早く風呂に行って来い」
キングは顔を背けてしまった。
「あ、ごめん。そうだった!じゃっ行ってきます」
パタンとドアを閉めて風呂に向かう俺
でも、あれ?・・・何か、どっかであの瞳を見た覚えが・・・
「ん〜・・・思い出せないけど、どこか懐かしい感じがするぞ?」
俺はうんうん呻りながらシャワーを浴びたが
「つめてッ!!!」
冷水を浴びてしまって今さっきまで考えていた事が頭からすっ飛んだ。
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