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☆★STAR★☆
夕飯


キングと俺の家族みんなで食卓を囲む


「さぁ〜!遠慮せずに沢山召し上がれ!」

笑顔の母さんの掛け声で頂きますを言って緩やかに食事が始まった


「歩夢の友達か?始めて見る子だな」

父さんが俺を見てキングを見る


「始めまして、宮本千秋と申します」

しなやかに挨拶をするキングはどこか気品が漂っていて、イケメン好きの母さんがキングに見惚れていた。


姉は料理に夢中、色気よりも食い気が勝るらしい。



父さんが続けてキングに話しかける

「金髪だけど異国の血が混ざっているのかい?」


何を馬鹿な事聞いてるんだよ、まったく父さんは・・・そんな訳ないだろ。

馬鹿な質問をして申し訳ね、と視線でキングを見たらキングは父さんに優しく微笑むと


「はい。祖母がスウェーデン人です」

「そーなのッ!!?」

俺は驚いてキングを見た。

「ちょっと歩夢、ご飯粒飛ばしてんじゃないわよ!きったない!」
姉が俺を睨む


父さんは愉快そうにビールを飲みながら

「そうか、北欧系の血が混ざっているのかぁ」

無駄にでかい声で楽しそうに話している。



「ほくよう?」

俺はというと女性二人組みのお笑い芸人を思い浮かべてしまった。

そんな俺の呟きに父さんが

「バカたれ、全く歩夢はそれでも本当に高校生か?ホクヨウじゃなくて北欧だ、北欧。間違ってもアブちゃんとかじゃないぞ」

アルコールが入ってハイな気分になっているのか父さんはガハハハと盛大に笑う。


今度は母さんが興味津々といった具合にキングに話しかける

「でもブロンドヘアも異国の王子様みたいで素敵だわ」

息子の友達にうっとりした目線を使うな!ってか父さんの前だぞ!気まずいよ!まったくも〜〜



キングは自分の髪の毛を触ると

「元の髪色はブラウンなので今の髪は脱色しています」

「あら、そうなの?でも似合ってるから素敵よ」

「そうか、染めているのかぁ〜、お洒落さんだなぁ」

ハッハッハッと笑う父がキングのグラスにビールを注ぎだした。

「何やってんだよ父さん!」

「何が?」

「未成年に酒注いでんじゃねーよ!」

「未成年?誰が?」

もしかして・・・

「父さん、キング・・・じゃなくて宮元君は高校生で、しかも俺よりも年下なんですけど・・・」

俺の発言に父さんは驚いた顔をしていた。

「宮本君は高校生なのか!?ずいぶん大人っぽいなぁ!歩夢が子供っぽいだけか?」

またしても一人愉快に笑う父さん。

酔っ払いマジ疲れる、ついていけません!!



だが我が家の食卓には笑顔が溢れていて、普段よりも賑やかな夕食だった。





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