☆★STAR★☆
裏同盟
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一方、真輝歩美の部屋にて…
「貴方、名前は?」
「宮本千秋」
歩美に促され、椅子に腰掛けた宮本が高揚無い声色で返事をした。
歩美も対面側に座りそんなキングを見る
「単刀直入に言うわ。宮本君は私の弟が・・・歩夢の事が好きなんでしょう?」
「・・・」
「宮本君、貴方・・私に対して失礼よ。私を利用して歩夢に近付いているでしょう!?普通は逆だけど、宮本君を見てればすぐ解るわ」
「は?」
歩美の発言に宮本は疑問の表情と声をあげた。
「私のファンだとか言って、歩夢には如何にも私と貴方の恋の仲介人をさせている様だけど・・・実際は逆でしょ?」
宮本は暫しの沈黙の後、口を開いた
「違う・・・とは、言い切れない」
「?」
今度は歩美が疑問の顔をする。
「確かに俺はお前の事が・・・真輝歩美に惚れていた」
ゆっくりと話し始める宮本を歩美は黙ってみていた。
宮本は以前、歩夢に話した経緯を歩美にも話し始めた。
子供の時南の島で出会っていた事
短い期間だが、一緒に遊んだこと
そして、その時から恋に落ち今までずっと想い続けていた
初恋だったと・・・
「だから俺は、ガキの頃からずっとお前に逢いたかった・・・はずだが・・・」
「ちょっ、ちょっと待ってッ!!」
宮本の話を聞いて歩美が何かを考えるように顎に指を当てる
「南の島で、私と宮本君が毎日の様に遊んでいたって言うの?」
「・・・あぁ。お前は忘れているかもしれないが毎日、海辺で会っていた」
歩美は記憶を辿る・・・
“確かに子供の頃、父の転勤が多かった為に南の島にも少しの期間住んだ事が有る…だけど、子供の時の私は身体が弱くてずっと家の中にいた。あの島で外に遊びに行った記憶なんて私には無い。逆に毎日元気に外へ出かけては潮の香りを全身に纏わせ帰ってくる弟を羨ましく思っていた……って、事は?”
歩美は勢いよく宮本に顔を向けた
「宮本君!今、実際に私に逢ってもトキメクどころか、感動すら無いのよね!?正直に答えて構わないわ!」
ハキハキと質問する歩美に困惑しつつも宮本は申し訳無さそうに頷く。
「すまない。あの気持ちに嘘は無かった・・・だが、今のお前に会っても何かが違う気がする」
歩美はキングの発言を聞くや否やベッドに有ったクッションで顔を隠し、肩を震わせた
そんな歩美を見て、宮本は本当に申し訳無さそうに謝罪した
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