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☆★STAR★☆
花一相撲C


歩夢が動くたびにヒラヒラと腰のシャツが揺れて、周りの男達はパンチラならぬ○○チラを期待してイヤらしい目線で腰布を見ていた。


歩夢が慶斗を倒そうと奮闘している中、どうやって安全に歩夢を倒すか考えていた。

床に倒したら布が捲れて他の男達に歩夢の下半身が見られてしまうし、そもそも怖くて腰布を触れない。

押し出しは、尻餅をついたり、後方に転んで頭を打ちそうだ…と、あれこれ考えていた慶斗は思いついた。

子供を持ち上げる感覚で歩夢が倒れない様に脇に手を差し入れて土俵から出してしまおう…と。


持ち上げて場外へ置く作戦。


実行しようと慶斗は歩夢の脇腹に手を差し込んで持ち上げようとしたが、それを回避しようとした歩夢は後方へ移動した。

それと同時にドジっ子の歩夢は転びそうになった。

「うわッ!」

「あぶないッ!」

咄嗟に慶斗は歩夢の胸布を掴んでしまい・・・


−ビリビリビリビリッ!!


「「……。」」


もう、言葉も出なかった。

体勢を立て直した歩夢は転ばずに済んだが、上半身の布を慶斗に破かれてしまったのだ。


むき出しになる乳首。


桃色の乳輪とツンと起ち上がる乳頭が露出して、歩夢は自分の胸元を見た後に慶斗を見た。


「ち、ちがッ!!違うんだ歩夢ッ!!!」

「う、うん。だ…大丈夫だよッ!!俺、全然平気だよ!今のも…事故だよ、気にすんな」


少し驚いた顔をした歩夢だったが、取り乱した慶斗を見て安心させようと思ったのか笑顔を見せた。


「俺、男だし…上半身裸なのは慶斗も一緒だろ?そもそも相撲って上半身裸になるスポーツじゃん!マジで気にするな」


歩夢は堂々と胸を張って見せた。

しかし、慶斗から見れば、不安定な腰布を巻いただけの歩夢が乳首を突き出して見せてきた構図になっており、非常に理性が危ない状況だった。

すぐ目の前でプリプリのピンク乳首が惜しげもなく披露されており、ただでさえ可愛い歩夢が、こんな姿にも関わらず自分に向けて笑顔を見せているのだ。

突き出された胸にしゃぶり付きたい衝動にかられて堪らない慶斗は理性を保つために歩夢を視界に入れない様に顔をそむけた。


だが…


−トンッ!!

上半身裸の歩夢が、上半身裸の慶斗に抱きついてきた。

正確に言うと歩夢にとっては相撲だが…、欲を抑えている慶斗からすれば堪まらない。

歩夢の体温が、肌の感触が、乳首が己の肌に密着しているのだ。


「歩夢ッ!」


我慢の限界で慶斗は歩夢を抱きしめた。

そして腰を抱いたまま、歩夢の顎をクイッ!と、指で押し上げ自分の方を向かせると…


慶斗は理性の限界で一気に歩夢の唇を奪った。


−ちゅっ…

「んンッ!?…慶斗、止めて、何す、んぐぅッ!!」


困惑する歩夢の言葉さえも唇で奪う。


唇が触れ合った瞬間、慶斗の中では愛しい気持ちが止まらないほど溢れてきて、思わず舌まで挿入して歩夢の咥内を貪った。


舌に舌を絡めて、溢れる唾液を啜り飲む。


−ちゅっ、くちゅっ…


「ふぁ…ぁ、んっ…」

慶斗の濃厚な接吻に力が抜けた歩夢は腰が抜けたのか、その場に座り込んでしまった。


その瞬間


「そこまでだッ!!!」


慶斗以外の男達が止めに入り、物理的に慶斗と歩夢を引き離した。


「歩夢先輩が床に伏せた時点で勝敗が決しました。これ以上、土俵に居る意味は無いっす!」

「歩夢ちゃんの衣服を上下共に破った挙句、手まで出すなんて慶斗ちゃん、鬼畜ぅ〜」

「ったく、腹黒野郎は油断も隙もねぇな!死ねよマジで。糞が!便器に流されてしまえ糞野郎」

「大丈夫か歩夢」


元々着ていた服が上下共に無くなった歩夢は腰に慶斗のYシャツが巻きついているだけの半裸姿で床に座り込んでいたが、キングが歩夢に優しく声をかけながら抱き上げて土俵から連れ出した。


キングが歩夢を壁際に凭れさせて休ませると、その後から慶斗が申し訳無さそうな顔をして近づき謝罪をした。


凄く反省している表情の慶斗を見て、歩夢は憤りよりも友人に気を使ったのか、疲れた表情をしつつも元気を装って慶斗に微笑んでみせた。



歩夢の格好は半裸状態で、流石に遊びが変な方向になっていたので、慶斗が花一匁の終了を提案しようとした所で、杉田が歌い出した。

花一匁と言い張った歩夢取り合い合戦で歩夢を奪われたままで終わりたくないのか、強制的に続行させる気だった。


しかも歩夢だけは気付いてないが男達の中で変なルールが出来上がっていた。


歩夢取り合い戦で土俵の中に居る間は、円から押し出す、又は土俵に身体が付かない限り周囲の者は手出しが出来ないと言う事になっていた。


あくまでも当初のルールである勝敗が決さない限り、手出しが出来ないのだ。


これは歩夢が勝負の途中で水を差されるのが嫌と言うことを気遣って暗黙の了解で行っていた事だが、セクハラがエスカレートしている今の状況では歩夢の為と言うより男達の欲望の為にある様な暗黙のルールになっていた。


何故なら、円から出さず、歩夢を地に伏せない限り相撲と称して色々と触り放題、つまり土俵の中はセクハラ天国なのだ。

故に、土俵に上がれた者は歩夢に触れられる権限が有り、さらに勝負に勝つと歩夢が自陣に来る。

勝負中はまさに、やりたい放題のパラダイスなのだ。



己は良い思いをした癖に、次の勝負で誰かが歩夢に触れるのは面白くない勝者は遊びを終了させたがる…と言う真理だが、その逆に別の男に触れられる歩夢を見て嫉妬の炎が湧き上がる他の男達はゲームを終わらせたくない…と言う無限ループに陥っていた。


例に漏れず、半裸で慶斗にディープキスをされて腰が抜けてしまった歩夢を見た杉田は嫉妬の炎が燃え盛っており、土俵に上がったら慶斗よりも濃厚な接吻を行い自分の唾液で慶斗菌を消毒したくて仕方が無いのか、さらに激しいセクハラ行為をする気満々の顔だった。

それを知ってる慶斗が強制的にゲームを続けようとする杉田に水を差した。


「ちょっと待ってくれ!皆、歩夢の格好を見てくれよ…。下半身は何とか隠れているが上半身が裸だぞッ!?こんな姿で歩夢を参戦させる気か?」

「誰が服を破ったんだっけ?」

「・・・。」


慶斗の偽善者ぶった発言に杉田は即答で止めを刺して、慶斗が気まずそうに無言になる。

さらに、慶斗と同じ軍のキングも無言だ。


何故なら歩夢に破損しやすいエロ服を支給したのは紛れも無くキングで、その事も皆にバレているから下手に発言をすれば慶斗の様に論破されてしまう。

杉田に痛い指摘をされた慶斗だったが独占欲の塊の様な男、慶斗は他の男に歩夢が色々される事が嫌なので諦めない。


「…、皆!歩夢の気持ちを優先させよう!歩夢だって連戦で疲れてるし、上半身がむき出しの状態じゃ恥ずかしくて相撲なんて出来ないだろッ!?」

と、いかにも優しくて歩夢を一番に考えています!
という発言をするが、それが仇となってしまった。


負けず嫌いで男らしさに拘る歩夢に火を付けたのだ。


「俺なら全然疲れてないッ!!」


アホっ子が立ち上がった。


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