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☆★STAR★☆
千秋★初恋呪縛D

俺は紳士ぶってマキに服を渡す。

「こ、これ着ろよ」

「え?いらないよ。千秋が裸になるじゃん」

だが、マキは俺のブラウスを手に取ると俺に押し返してきた。

乳首が丸見えで目のやり場に困る俺は、押し返されたブラウスを押し返す。


「いいから着ろって!俺は別に良いけどマキは…その、駄目だ!!」

「意味が分からないよ」

「気にするな!」

「でも、千秋が裸になる事はないだろ?」

「・・・じゃあ、交換だ!」


「え?」


「友達になった友好の印として服を交換しよう!マキが俺の服を着て、俺がマキの服をもらう」


俺が提案するとマキは目を輝かせた。


「友好の印とかテレビドラマみたいでカッコいいっ!!それ良いね!!」

単純なマキは鼻歌交じりに俺のブラウスを着始めた。


失礼ながらも普段は汚いTシャツを着ているマキが、真っ白なブラウスを纏った姿に俺は見とれた。


純白がこんなに似合う人はマキ以外にいないと思った程に美しかった。


「花嫁さんみたい…」

「え?」

「マキは純白が似合うな」

「ありがとう。でも千秋の服…動きづらいし、学芸会の時みたい」


マキはケラケラと笑うが、俺は足元に生えていた花を取るとマキの左手薬指に花の柔らかな茎を巻きつけた。


「何これ?」

「花の…ゆ、指輪」

「指輪!?すごい!千秋って器用だね!」

「別に。マキが大人になったら…」

「?」

「大人になったら本物の指輪をプレゼントするから…、この指につけろよ?」


ガキの癖に俺はマキにプロポーズをした。


「本物の指輪!?くれるの?…よく分からないけど嬉しいかも!」

「本当!?」

「うん♪」

「じゃ、じゃあ…俺とマキで子供も作ろう!」

「え?子供って作れるのっ!?シュークリームを食べたアホウ鳥が運んでくるんじゃないの??」


「マキ、色々と違うよ…」

「えー!?違うの?」

「うん。第二次性長期を迎えたら精子って言って、俺にも子供を作る種が出来るから、それをマキに植え付けるんだよ。何度か性行為をして、うまく行けば子供が出来るよ」

「意味わかんないけどスゴイ!!種?すごいっ!難しくてよく分かんないけど千秋は植物みたいだね!じゃあ植え付けるって事はマキは畑の役かなぁ?…早くマキと千秋の子供作ろうっ!!」

「…今は無理だけど、大人になったら俺とマキの二人で作れるよ。あと10年も掛からないと思う。」

「そっかぁ〜大人にならなきゃダメなのかぁ。でも、二人で作れるって凄いっ!子供作りたいなぁ〜。マキと千秋の子供作るぅー〜っ!!早く千秋の種をマキに植えてネ♪」


マキは楽しそうに笑って手をたたいて喜んだ。


そして俺は子供ながらに大人になったらマキを嫁にすると心に誓った。









もうマキが愛しくてたまらない。


親に我侭を言い続けて、このままマキと一緒にこの島に残りたいとまで考えていた俺だったが、別れは突然だった。


いつも通り、お昼過ぎに2人だけのビーチに行くが、マキの姿は無かった。


「今日は俺が一番乗りか。…って、いつもだけど。マキはまだ昼飯食べてるのか?」


そして、いつも俺達が座る木陰に行くと分かりやすい所に、手紙が有り、風で飛ばないように石が上に置かれていた。


「?」


俺は何気なくその手紙を開封して言葉を失った。





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