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慶斗★勉強会A


だが困った事に俺の愛する歩夢は、他の連中からも愛されてしまう。

しかも女子よりも男子に好意を持たれる事が多い。

俺が根回しをして歩夢に特別な感情を持って近づく邪魔なハエは排除してきた。

歩夢に告白をしようとする女子がいれば、その前に俺がその女子に色目を使い落とす。

歩夢に近付けてやるもんか。

男子の場合は上手く加藤を使って潰させていた。

極力自分の手を汚したくない俺は頭を使って色々な方法で歩夢を独占していたが、小学校時代や中学の時でも加藤が使えない場合は俺が動いていた。

歩夢が転校してきた小学校の頃から、俺の妨害のお陰で当の本人は未だに童貞で自分を非モテだと思い込んでいる。

モテる自覚が無いから中学の時の修学旅行でも大浴場で恥じらいも無く真っ先にスッポンポンの裸になるし、他の男子に身体を触られても遊びくらいにしか考えない。

…そう、恐ろしく危機感が無いのだ。

全ては俺の行動の結果かもしれないが…、これはコレで困る。

と、言いつつ一緒に風呂に入ったり身体に触ったり同じベットに寝たりと俺も歩夢の鈍感さや危機感の無さを利用する事も多々有るが、他人が歩夢にイヤラシイ目を向けていると血が沸騰しそうな程に腹が立つ。


誰にも歩夢を渡したくない。



勉強を続ける歩夢を凝視しながら色々と考えていたが、時折ドリンクや菓子を与えて休憩をさせてやれば歩夢の表情は和らぐ。
この日の為に歩夢が好きそうな菓子も一通り揃えていた。

勉強と休憩を繰り返していたら窓の外は暗くなっていた。

時計を見れば8時を越えていたので、部屋に歩夢を残して俺は夕食を作りに一階へ降りた。

俺の家で宿泊をする場合、俺が飯を作る事が多く後片付けは歩夢がする。

たまに歩夢が飯を作ったりもするが、勉強に集中して欲しいので極力歩夢の時間は割かないようにしている。

前日に歩夢が食べたいメニューを聞いていたのでお姫様の注文どおり牛丼とシジミの味噌汁、トマトの入ったサラダを作った。

食卓に並べると歩夢を呼んだ。

「おーーい!歩夢ーーッ!!飯できたぞーー、降りてこーい」

「はーい!待ってましたーー!もう、お腹ペコペコだぜ」

すると歩夢が軽快に階段を下りてくると、俺の前で服を捲って白くて細い腹を出した。


「歩夢ッ!?」

「もぉ〜超腹減った。見てよコレ、腹と背中がくっ付きそうじゃね?腹ペコリン」


歩夢は無自覚だ。

男が男に腹を見せるくらい、どうって事無い行動だと頭では俺も解っているけど、歩夢の細腰を生で見せられると…、くびれたエロい腰を掴んで肌を舐め上げたくなる。

俺はグッと堪えて生唾を飲み込んだ。


「バカ!早くその腹…服で隠せ」

「何で?」

「お前なぁ…」

俺がお前を襲わないようにだよバカッ!!とは言わず…

「そんなショボイ腹見せるな!せめて俺みたいに腹筋が割れてからお披露目しろよな」

「んだとッ!?俺だってそのうち筋肉モリモリのモリ男になるから覚えとけッ!!ってか、昨日までは少しだけ腹筋有ったもん!今は腹ペコリンだからショボイ腹だんだよ!」

「はいはい、そーですか。腹筋って一日で無くなるんだなぁ〜。ってかそのペコリンって何だよ!可愛くねーぞ」

歩夢のセリフチョイスはたまに変だ。

不思議な言語を使うが、それもまた歩夢っぽくて笑えてしまう。
すげぇ〜可愛い。

だが俺がツッコムと歩夢はさらに、ふざけ出す。

「ぺこりぃ〜ん♪」

「うげぇッ!!ぶりっ子すんなキモイ、歩夢さん超きもちわる〜」

内心で俺は激しく萌えていたが、軽く憎まれ口を叩き鼻で笑ってやった。

食事前に一笑いし、席に着いた俺たちは一緒に飯を食う。

食事中も学校の話やテレビや日常の話をしたりと、俺たちは他愛も無い話題で盛り上がりながら、たった2人だけだが凄く賑やかに夕食をとった。

歩夢がいるだけで場が明るくなる。

俺が作った飯を美味そうに食べながら、楽しく話す歩夢を見ていると俺も自然と笑顔になり本当に楽しく幸せな気持ちになった。


「あ、珍しい。慶斗…口元に米粒付けてるぜ?だせぇ〜」

と言って歩夢は手を伸ばして俺の口元から米粒を取ると、赤桃色をした可愛い舌を出し、俺に付着していた米を食べた。

その姿を見た瞬間、不覚にも俺は勃起した。

テーブルに隠れて見えない事が救いだが、飯が終わる前に沈めなくてはならない。

俺が同じ事をしたら歩夢は真っ赤な顔をして怒ったり恥ずかしがるくせに、コイツは無自覚で人を煽る行動を取るからマジで困る。

食事を済ませた俺たちは食器を流し台へ運ぶと歩夢が腕の袖を捲くった。


「歩夢、皿洗いの時に服が汚れるかもしれないからエプロン使えよ」

歩夢にヒラヒラピンク色のエプロンを手渡す。

「さんきゅー」

歩夢は何の抵抗も無くエプロンを身に着けたが、着けた後に自分の姿を見て、恥ずかしそうに俺を見た。

「ねぇ慶斗ぉ。このエプロン…ちょっとラブリーすぎませんか?」

「あぁ、姉のだから女物だけど、俺しか見てないんだし気にするな。服が汚れるよりはマシだろ」

すべて嘘。
本当は姉のエプロンじゃなくて歩夢に着せたいから、わざわざ今日の為に購入したエプロンだった。


歩夢は俺の言葉に納得して皿を洗い始めた。

フリフリのピンクエプロンをした歩夢が可愛いお尻をコッチに向けて無防備に皿を洗っている後姿を俺は舐めるような視線で見ていた。

白くて細く滑らかな項が見える度に、その綺麗な首筋に唇を寄せて噛み付く様に吸い付き鬱血跡を残したくなる。

俺は立ち上がると無意識のうちに歩夢を背後から抱きしめていた。

「慶斗?!」

「あ、ごめん…、えっと…新婚ゴッコ!!」

「何だよソレ、バカ?ってか超ウケるし!残念ながら俺は女じゃないぜ?」

「…そうだな」

女じゃなくて構わない。
俺はお前が好きだから全然残念なんかじゃない。


「確かにエプロンした嫁さんとキッチンでニャンニャンって男のロマンだよなぁ〜、俺は巨乳の新妻に裸エプロンさせてキッチンで子作りしたい!ってか、そんなAVが欲しい」

俺はお前に裸エプロンをさせて、今すぐにでも子作りがしたい。

今みたいに後ろから抱きしめてバックから俺の欲望を捻じ込み、突きまくって、お前の陰茎と乳首を同時に弄りながら喘ぐ歩夢の項を舐め上げて滅茶苦茶に犯したい。

イきそうになったらこの細い腰をもって激しく俺の腰を打ち付けて熱い欲望をお前の中に全て注ぎたい。


だが、俺は抱きしめた歩夢から離れた。

「はぁ?巨乳新妻?歩夢には無理じゃない?妄想キモ〜イ、歩夢さんキモォ〜い」

「何だとぉーーッ!?」

小バカにした様な、おちょくった口調を吐いて離れた。

離れなきゃ…勃起したのが歩夢にバレてしまうから。

歩夢を抱きしめながら不純な妄想をしてしまったから、さっきからムラムラとして雄の本能が高ぶる感情が止まらない。


「歩夢、悪いが先に風呂はいる!皿洗いヨロシク!!」

「コラ待て慶斗ッ!!」

歩夢の手は泡だらけでキッチンから直ぐに離れられないのを良い事に俺は逃げるように自室へ行き着替えを持って、風呂場へ駆け込んだ。



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