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☆★STAR★☆
加藤★きっかけ終

「だったら、お前も……一緒に入れば良いだろ…」

少し期待を込めて言うが、真輝は首を横に振った。


「この折りたたみ傘、小さいから2人で入ったら加藤君の肩が絶対に濡れちゃう。だから、俺は平気!…体調が悪いのに俺の心配してくれてアリガト」

真輝は俺の手を掴むと、またしても強引に俺に傘を貸し付けるなり、鞄で雨をガードしつつも大粒の雨に打たれながら走って行ってしまった。

不良が怖いはずの真輝はずっと怯えた表情で声も少し震えていたが、傘を押し付けた時、俺に気を使わせないようにしたかったのか、一度だけ満面の笑みを見せて走り去った。

真輝の笑顔が本当に眩しくて、泣きたくなるほど綺麗で…、真輝の優しさが胸に染みて…色んな思いで呆けていた俺だったが、彼の貸してくれた傘を両手で握り締めて、真輝歩夢が走り去った方を見た。


胸が苦しい。


もう、無理だった。


自分の気持ちが止まらない、止められない事を悟った。


どうしようもない程に真輝歩夢が…



愛しい



死ぬほど愛しい…



青臭い中一の俺は、初めて恋をした。

今まで付き合ったりと、適当に恋愛ゴッコをしてきたが、たぶんこれが恋ってやつ。


俺の初恋は少年だった。


それは今も変わらぬ感情。


いや、今はもっと好き。

大好き!


あれからも色々あって、どんどん好きになって愛しい存在へとなっていった。


感情っていうか、愛情。







これが、俺にとってムー君を好きになった“きっかけ”だと思う。


ムカつく事にムー君の名前を知った、きっかけになったツレってのが佐川慶斗とか言う腹黒極悪大魔王ウンコだが、俺は後に腹黒と険悪になる。

あいつのせいで俺は愛しのムー君と高校も離れ離れになった。

腹黒野郎め!毎回、俺の恋路を邪魔しやがって、ポニーに蹴られて死んでしまえば良い。


それにしてもムー君は可愛い。


不良のトップに上り詰め、他者からは恐れられている俺だが、ムー君の前では超デレデレになってしまう。


マジで好き好き大好き、超愛してる!!


ムーーーーくぅ〜ん!大好きだーーーーーーーーーーッ!!!




【きっかけ★加藤】
END

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最後までお読みになった読者様お疲れ様ですぅ♪
加藤タンの過去偏を少しだけご紹介しましたーー。

・・・終わり方がカッコ悪いって?
加藤だもの、仕方が無いじゃない!!



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