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☆★STAR★☆
1,500円





俺は教室で一人、慶斗の戻りを待っていた。

暇なので窓からグラウンドを見て野球部の練習試合?をボー…と観察していたのだが…


「歩夢」


背後から声がした

が…、慶斗の声では無かった。


振り返ると金の亡者…いやいやクラスメイトに対して失礼か・・、えぇ…と、商売人の会田だった。

会田は俺の所まで来ると隣の席に座った。


「歩夢何してるんだ?帰らないの?」

「あぁ、うん。慶斗を待ってるんだ。会田は?」

「ちょっちゅ忘れ物ぉ〜。俺の命、財布を忘れてしまうなんて超失態」

「金の亡者の会田が財布を忘れるなんて…明日は嵐が来そうだ」

「うるせぇ、ほっとけ。…あ、そうだ歩夢!良い話があるのだが」

「何?どうせ俺を客とした商売でしょ?」

「さすが歩夢さま御名答っ!また新しい小ビジネスを展開してんの!巨乳大好き歩夢にとって耳寄り情報だぜ?」

そう言って会田は鞄からノートPCを取り出した。


「ジャジャ〜ン♪今日先客から戻ってきたばかり!!この夢のノートパソコンを1週間で通常4,000円の所、歩夢には特別に破格の1500円でレンタルしてやる」

「はい??…いや、別にパソコン借りたく無いし」

「まぁ、話は最後まで聞きたまえ!男子にとってコレはまさに夢のPCなのだッ!!なんと…このPCの内蔵HDにはエロエロな動画が約120本も入っているのだ!!!」

「なっ!!!…何だとッ!!?」

会田の言葉に俺は目を見開いた。

「もちろん巨乳モノも有れば中にはモザイク無しのドエロいAVも内蔵されているのだ!…ノートPCなので自分の部屋にテレビやデッキが無い殿方にもお手軽ヨイヨイ、即ヌキ放題♪まさに夢のPCなのだ!」

「会田って商売の天才なのか?マジで尊敬するぜ!」

「ハハハッ!さんきゅ〜!…で、どうする?」

俺は無言で財布を取り出すと3,000円を会田に差し出した。

「会田様ッ!2Weekレンタルでお願い致します!」

「まいどぉ〜♪…あ、ちょっとした注意だけど、もしレンタル中にPCを紛失したり壊したら罰金25万な!」

「25万ッ!?」

「うん、動画のバックアップは俺の家のパソコンにあるからデータの破損は…まぁ、良いとして…。ちょっと上乗せしてるけどPC価格が約20万で、AVの収集やそのPCにデータをコピーしたりした俺の手間賃が5万。もし、そのPCが欲しい!って場合も25万で売ってやる」

「わかった。買取したい気持ちも少し有るが、25万なんて大金が払えない俺は2週間で頑張ります!」

「おっけー」

会田は笑顔で俺から3,000円を取ると変わりにノートPCを渡した。

いやらしい事に俺はそそくさとノートPCを自分の鞄にしまい込んだ。


「あんまりオナニーばっかりするんじゃねーぞ?…それじゃあ歩夢、また明日!」

「アハハ…あぁ〜、気をつけるよ!さんきゅー会田!また明日、バイバーイ!」

会田は引き出しから忘れ物であるモノグラムの財布を取ると教室を出て行った。


再び教室に1人となった俺だったが、家に帰ってから部屋でのハッピータイムを想像してテンションが上がってしまった。




「歩夢、遅くなってスマン」

暫くすると教室に慶斗が現れた。


さらに、

「ムー君、帰ろう!!」

何故かその後に加藤が現れ、加藤に続き浜田君まで教室に入ってきた。

慶斗は迷惑そうな表情で加藤達を横目で見たが、自分の鞄を取ると俺の所まで来た。


「話し合いは済んだの?」

俺の何気ない一言に全員の表情が一瞬曇った…ような気がしたが、すぐさま3人とも笑顔になって俺を見た。

「そんな事よりさ、ムー君!放課後デートしよう!!下校デート♪」

加藤が俺の鞄を持つと、間髪入れずに俺の右手を握り締めてきた。

とりあえず立ち上がると、今度は左側に浜田君が立って自然な感じで俺の手を握ってきた。

…まるで両親にお手てを繋がれている子供状態だ。

それを見て慶斗が眉間に皺を寄せて加藤と浜田君を見た。

俺的にも高校生男子が仲良く3人で手を繋ぎ合ってるのは正直・・ビジュアル的にも厳しいと思う。


「あのぉー…」

俺は困った表情で握られている手を見た後に左右の二人を見たのだが…

「さぁ、ムー君行こうッ!!」

「わッ!ちょっ!?」

加藤にリードされ、握られた手を引かれるがまま教室を出ることになった。


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あきゅろす。
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