☆★STAR★☆
日常
風呂を済ませ、家族全員で夕食をとった後、俺は自分の部屋に戻った。
ベッドに寝そべり漫画を読んでいたら、そろそろ眠たくなってきたので明日の寝ざましのアラームをセットする為、携帯を取り出した。
すると着信を知らせる点滅ランプが反応していた。
俺はベッドに寝そべりながら、携帯を開くとメールが3件、着信が2件と表示されていた。
着暦はキングと慶斗からだった。
続いて俺はメールを開く。
メールの差出人はキング・慶斗・杉田君からで、今日の事についての謝罪だった。
今日の事…思い出すと、やっぱり死ぬほど恥ずかしいッ!!
・・・けど、わざわざ謝ってくれる皆の気遣いとかが正直、嬉しく思った。
だから俺は明日学校で彼等に会ったら何事も無かったかのように笑顔で挨拶しようと決めた。
・・今日は本当に、色んな事が有ったな…、精神的も肉体的にも疲れた俺は彼等に返信メールを出す前に深い眠りへと落ちていた。
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朝の苦手な俺が珍しく一人で起きれた。
髪の毛か自由奔放に跳ねて…と、言うか寝癖が酷かったので軽くシャワーを浴びてから登校する事にした。
まだ少し濡れた髪で玄関を出て、普段通り込み合う電車に揺られ、程無くして学校へ到着!
教室に入ると俺は真っ先に慶斗の席を見た。どうやら、まだ慶斗は来ていない様だ。
俺が自分の席に着くと背後から肩をチョンチョンと軽く叩かれた。
振り向くとクラスメイトの会田だった。
「歩夢、おは!」
「おはよう!会田」
挨拶を交わすと会田は俺にむけて手を差し出す。
「…なに?」
思わず疑問符を浮かべた俺に対して会田は眉間に皺を寄せた。
「何じゃねーよ!1,200円!!昨日体育教師から歩夢を逃がしてやったろ?報酬代を徴収しにきた」
「あ、忘れてた。昨日はサンキュー。…二百円まけてくれない?もしくは二百円にして」
「無理。ってかそれ、どんな計算だよ!200円には出来ない」
「ケチ。金の亡者ぁー!」
「うっせぇ!早く1,200円」
「まけて下さい会田様。俺、最近金欠なんです」
「…仕方ないな。歩夢はお得意様だから特別に割引してやるよ」
「いくら?」
「200円」
「たったの200円かぁ〜…」
俺は渋々、千円札を会田に渡した。
「もってけ泥棒!」
と、かなり失礼なセリフを吐いたのにも関わらず会田は金さえ貰えれば良いのか笑顔で「まいどぉ〜♪…あ、これサービス」と、言って板ガム一枚を俺の机の上に置いて去って行った。
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