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☆★STAR★☆
2


俺達は暇つぶしに近くのゲーセンに入った。



「おい」

「はい」

「あれ」

「はい」


キングが指差したのは対戦型のゲーム。
お互い機械ごしに対面で座り小銭を入れた。
誘ったのはキングだが、実はコレ俺が超ォー得意の格ゲーだったりする。


並のプレイヤーだったら瞬殺できるのだが………流石キング、手強い。

お互いに絶妙なタイミングで必殺技を繰り広げる。

白熱した戦い


今はどちらも一勝一敗。
俺がこのゲームで、一敗するなんて珍しい、そのくらいキングの腕もレベルが高い


現実世界でも強くてバーチャルでも強いなんて卑怯だ!!


ゲームは次に勝った方だけが勧められる。

俺は超集中してバトった。



〜お互いのHPは残りあと僅かでヘボイの一発くらうだけでも即K・Oだが両者ともに硬直状態、なかなかの接戦だ。

先に拳を放ったのはキングで咄嗟にジャンプし背後に回った俺の蹴りで勝負は付いた。


ヨッシャッ!!架空世界とはいえキングに勝った!マジ嬉しい!!

だが、そこで俺はヤバイと思った。負けず嫌いと有名なキングの機嫌を損ねてしまってはいないかと…。


だがキングはキラキラとした笑顔で俺の横に座った。


「お前強いな!俺このゲームで負けんの初めてで正直驚いたが、スッゲー楽しかった!サンキューな」

キングは二カッ!と笑う。

俺が席を立とうとしたら
「そのまま続けろよ」
シャツを引張られ着席させられた。


まぁ、キングがいいって言うならいいか。


俺は機械と対戦を続け、キングは煙草を吸いながら画面を覗いていた。


何だか不思議な感覚だ。

隣りにいるのはあのキングなのに、慶斗といる様な安心感がある。
まるで、昔からの友達の様に心が落ち着く。
しかも慶斗と違って何故かキングには懐しさも感じる…何故だろう。



『K・O!』



俺はまた機械に勝利した。

「やるじゃん」

キングが俺の頭をクシャクシャ撫でた。


「コーヒー買ってくるから続けてろ」とキングは席を外した。


ちょっとしてから肩に手を置かれた。
キングかと思って振り向けば…


「やっほ〜」



三人の柄の悪い男達が立っていた。





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