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☆★STAR★☆
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同フロアのトイレで顔を洗いサッパリとした俺は次に売店へと足を向ける。

俺たちの学校は三棟四階建て構造となっていて敷地も結構デカい。
一棟は職員室や美術室、音楽室とシアター室やパソコンなど文化系の教室が多い。

二棟は一階が食道や売店、二階が一年、三階が二年、四階が三年のクラスフロアとなっていて各フロアどこも空教室が多く東側は教室、西側は空教室となってい
て大抵空教室は授業の教材や文化祭などのイベント時に使う道具や荷物がひしめき合って倉庫化しており見通しも悪い。

三棟は技術室、工場実習室など工業高校ならではの特別教材が連なり、クラブ活動に使う部室などもだいたいこの棟になっている。



そして俺は今、一階に有る売店で愛しの炭水化物を入手すべくルンルン気分で階段を下っているその時に悲劇が起きた。


――‐ドガンッ!!



俺が階段の折り返し地点を曲がろとした時、一年の廊下からいきなり現れた男子と勢い良くぶつかってしまった。

彼は死角から飛び出して来たので、お互いに急な出来事で避けきれなくクラッシュした訳だ。

俺は激しく尻餅を付いたが、一年生だと思われる相手は、体格の良い為か俺と違ってさほどダメージを受けて無い様子で立っていた。

…が、何かを探す仕草で頭を垂れ少し長めの黒髪をサラサラと揺らしている。表情は髪に隠れて見えないが必死だって事は伺えた。


そして俺は気付いた。
俺の開いた足と足の間に折畳み式の財布が開いて落ちてる事に…しかも中身って言うか、クリアになっている部分には良く知ってる人の写真が…




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あきゅろす。
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