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☆★STAR★☆
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「よぉ〜、お前等が言っていた俺への献上物を受け取りに来たぜ」

仰向けで押さえつけられているから、俺はその浜田って人を確認出来ないが、俺の元へ一歩ずつ足音が近付いてくる。


浜田って人が俺の顔を覗き込んだ。

その瞬間、俺も彼もお互いの顔を確認した瞬間ビックリした。

「あッ!歩夢先輩ッ!!」

「ウワッ!」

彼は俺の名前を読んだ。

残念ながら俺は彼の名前までは分からなかったけど、確か同じ中学出身だ。

中学の時から加藤の舎弟的存在で、加藤の近くをウロウロしていた。
で、加藤は事有るごとに俺に引っ付いて歩くもんだから必然的に顔だけははっきりと覚えてしまった訳だ。

浜田君って言うのか。

彼がゲイだったなんて始めて知ったよ。ダブルの意味で驚いた!



「え?・・・も、もしかして浜田さんのお知り合い・・・でしたか?」

今までゲラゲラ笑っていた5人組が急に大人しくなった。



「お前等・・・殺されるぞ?」

頭をかかえた浜田くんが5人に向かって小さく呟いた。

「こ・・・殺されるって・・・誰に・・?」





「・・・加藤さん」





「「「「「帝王ッ!!?」」」」」

5人の声が重なり、一気に顔の色が青くなり始めた。

皆、同様に絶望の色を顔面に称えて膝を震わせた。


「この方は加藤さんの大切な人だ」

「そ・・・そんな・・・」

一人が冷たい地面に崩れ落ちた

「しかも今日、校内放送を使って加藤さんが直々に全校生徒に連絡したのを聞いてなかったのか?本日は大切な客人が訪れるって言ってただろ・・・」

えぇっ?校内放送を私用化しちゃってるのか!?ってか全校放送で言う事でも無いだろ!!

「そのお客人に連絡が取れないって言って加藤さん自らも、校内を探し回っているぞ…まさか、そのお客人が歩夢先輩だとは思わなかったが・・・」

連絡が取れない?

浜田君が現れたことにより、押さえつけられていた手が離れ自由になった俺は上体を起こしズボンのポケットから携帯を取り出した。

学校にいる時からサイレントモードにしたままだったのを忘れていた。

着歴が加藤で埋め尽くされていた。


「お前等・・・加藤さんにこの事がバレたらマジでヤバイよ。同級生のよしみで黙っててやる事も「もう、遅いよ?」



聞き慣れた声がして扉を見たら・・・




「ッ!?・・か、加藤さん」


「「「「て・・・てて帝王・・・・」」」」




加藤が立っていた。





ガクガクと大きく震えだす5人と、目を見開きバツが悪そうに口元を押さえた浜田くん。


状況を把握出来ずにボケェ〜…と加藤を見るマヌケな俺。


その場にいる全員が加藤を見た。

加藤は視線だけで周りを見渡すと、最後に真っ直ぐと俺を見た。


未だに露出する俺の乱れた上半身をみて眉を顰めた加藤は腕を振り上げると…


ドゴオォォオン!!


勢い良く鉄の扉を殴りつけた。
ボワンボワンとした重低音が倉庫内、体育館内に響き渡り、辺りは一瞬にしてビリビリとした緊張感に包まれた。


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