☆★STAR★☆
ゆうやけこやけ
俺がそんな杉田君に見惚れ居ていると、杉田君がいきなり俺を見た。
心臓が口から飛び出すくらいビックリした。
「歩夢ちゃん」
「な・・・何!?」
ドキドキを悟られないように必死な俺。だってバレたらカッコ悪いじゃん?
「俺に見惚れていたでしょう?」
ドッキーーン!
ば、バレていたのか・・・めっちゃ恥ずかしいぞ。視線を泳がすことしか出来ない俺の肩を掴む杉田君。
「ねぇ歩夢ちゃん」
「な、なに?」
「チュウ、しようよ?」
「・・・・は?・・今何と?」
「良い雰囲気でしょう?だからキスしよう」
確かに周りには二人だけ。幻想的で綺麗な景色と綺麗な杉田君。女性だったらこのシチュエーションにメロメロになるだろうさ!
だからって・・・何?キス!?いやいや、男同士でありえないだろ?
「何言ってんだよ杉田君・・アハハ、変な冗談はやめ・・・んぐぅt!?」
・・・・・!?!!
俺は目を見開いた。
だって・・・今、杉田君の唇が俺の唇を・・塞いでいる。
杉田君と・・・キスしてる
-チュッ
音を鳴らして杉田君の唇が離れた。
「ぅはッ!・・・ちょっと杉田君ッ!?」
「目ぇ閉じるのがマナーだよ?」
「あ、ゴメン・・・って違ーうッ!何で俺が謝ってんだよ?!」
「上手に出来なかったからもう一回」
「ぅへ!?・・あぅッ」
またしても杉田君に唇を奪われてしまう俺。
腰を抱き寄せられ、密着度が増す。
「杉田くん・・・ちょ!?んんっ!!」
俺が口を開いた瞬間杉田君の舌が咥内に侵入してきた。
-ピチュ、クチャ--
杉田君の舌が俺の咥内をかき回す。
時折、杉田君の舌先に付いたピアスが俺の歯に当たって、コロンと小さく不思議な音を鳴らす。
飲みきれなかった唾液が俺の顎を滴ると、そのしずくを杉田君が俺の顎を舐め上げるようにして最後にチュッと音をあげて吸い取った。
獣のような杉田君の行動と、肌を伝う熱い舌と、ピアスの感覚にゾクゾクする。
「ぅ・・んぁ・・・すぎたくん・・やめ」
今度は下唇を甘噛みされて口に含まれ、また咥内を犯され舌を絡め取られる。
呼吸を乱される野性的な杉田君のキスに俺は朦朧としながらも腰のあたりから甘い痺れが発するのを感じた。
・・・ヤバイ・・このままだと・・・俺・・・
「・・やめて、すぎたくん!」
俺は杉田君を両手で突っぱねた。
「あ、ごめん歩夢ちゃん・・・歩夢ちゃん!?」
俺の顔を申し訳無さそうに見た杉田君が視線を下げた瞬間驚いた顔をした。
「?」
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