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☆★STAR★☆
朝ですよ!


――‐二番線電車が参ります。黄色い線の…‐―






成績普通、運動神経普通、顔も恐らく可も無く不可も無いだろう。

交友関係は浅く広くがモットーな俺は友達と呼び合う人間もそこそこ多く、外見は校則範囲内でそれなりにお洒落をしてるしMEN'S雑誌だって読む。

奇抜でも無くダサい訳でも無く、どこにでも居そうな普通の男子高校生、それが俺。



ただ、そんな普通の俺でも普通の線から飛び出た所が二点程有る。

一つ目がダントツで身内!身内に非普通者が居る事!!

二つ目が俺自身朝が超ー苦手で家族いわく並大抵の事では起きないらしい…。

そんな朝が苦手な俺が、今日は珍しく早起きをした。
珍しいと言っても早起き自体は月に2、3回は有る事象なんだが、早起きをしても家でゆっくり朝飯食ったりテレビ見ながら準備する訳で、空がまだ紺色な、こんな朝だか夜だかわからない早くに家を出るのは本当に珍しい事だ。

季節の変わり目、制服も夏冬の調整期間。
日の昇りは遅いが昼になると熱くなると思い俺は夏服にベスト姿…流石に今は寒い。

ちょっと猫背になり、自分の腕を摩る。

いつもと同じ駅のホームなのに驚く程人がいない。
人口密度が少ないからか空気も爽やかな気がする。

これなら車内に乗っても、もみくちゃになる事は無いだろう…身長が160と、一般の高校生男子にしてはあまり高いとは言えない俺にとっては毎日の鮨詰め状態の
電車は結構辛い。


間も無く電車が定位置に付き“プシュー”と独特な声をあげ扉が開く。

乗り込んだ車内は案の定ガラガラで、この車両には誰も居なかった。


「貸し切りじゃ〜ん」

俺は阿呆みたいに独り言を呟き余裕の面持ちで椅子に腰を降ろした。

ふと、対面側の扉横に張ってある広告が視界に飛び込んできた。

エステか何かはよく解らないけど美容系の広告だろう。

水着姿の女性がセンターでポージングしている写真。

彗星の如く現れグラビア界の頂点に君臨し、男だけではなく若い女性を中心に爆発的人気とカリスマ性を放つグラドル、真輝 歩美(マキ アユミ)!…と、昨日
みたテレビで紹介されていた。
何故か世間からは“アーミン”の愛称で親しまれてる。


・・・信じられない、嘘の様で本当の話なんだが実は、先程の俺の非普通の身内って実はコイツなんだよね・・・目茶苦茶普通の俺とは似て非なる存在で目茶苦茶輝きを放つ、この巨乳スレンダー美少女が俺の姉貴。歳は俺の一つ上で17歳の高校3年生。





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