turn>> LUKA・GAKUPO・MIKU
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悪ノシリーズと言われましても、まぁ私には関係のない世界で…。
可愛いリンさんの歌は聞きましたが、レンさんの歌に興味ありませんし。
まぁ、まずレンさんに興味がありませんので、このレア感が私には正直解らないですね。
まぁ、皆さんが楽しそうなので良いですが…。
「ねぇねぇ、レン!!
ルカちゃんはレンの世界にはいないの!?」
リンさんが私を指差してそう言う。
「いや、いるよ。」
そう、レンさんが目を細めて言うので驚きました。
「私もいるんですか?」
「えぇ。今、一番お世話になってる方ですね。」
まさか関わりのないはずのそこに私がいるだなんて…
ちょっとだけ嬉しいですね。
「えールカちゃんはどういう立場の人なの?」
麗しのミクさんも驚いた顔で、レンさんに問う。
「大臣の補佐役ですね。
僕にもとっても優しくして下さりますよ、ルカ様は…」
「「様ぁ!?」」
リンさんとミクさんが、また声を合わせる。
「ピッタリ過ぎるよ、それ!!
レンくんがルカちゃんを…様って…!!」
「うん!!ルカ様とか…キャハハ!!」
それは私の愛しの方々のツボにどうやらハマったみたいで、二人は実に楽しそうに笑っている。
成る程。『ルカ様』いい響きですね。
これからそう呼ばせましょう。
少しだけ私は、このレア感を知りました。
turn>> GAKUPO
「レン殿が召使コスをしているというのは、本当でござるか!?」
ボカロ邸に着くなり、拙者はそう声を上げた。
居間に集まる皆が、白けた目をこちらに向けるが気にはせぬ。
問題は、そこにいたのはいつも通りのレン殿であった事だ。
「むっ?誤報でござるか?」
しかし…いつもならここで、レン殿の「するかー!!」などというツッコミがあってもいいはず…。
にも関わらず、目の前のレン殿は目を見開いて拙者の登場に驚愕しているようだ。
「何しに来たの…がくぽさん?」
ミク殿が乾いた笑いで拙者を見る。
「むっ?我が親方様(マスター♀)より、その姿を写真に納めて来いと命を受け参ったのだが…」
もう一度、レン殿を見るが見た目に変わった点はない。
「あっちに、がくぽはさすがにいないでしょー!?」
リン殿が意味不明な事をレン殿に聞いている。
「いや…ちゃんといらしたよ。」
その表情に、拙者は目を見開いた!!
そこにいたのは、見たことのないレン殿!!
静かに儚げに微笑むて…な、何て事か!?
拙者は思わず…―――
パシャッ!!
シャッターを切った。
「その表情頂いた!!」
「はっ…?」
レン殿は目を丸くしていた。
いや、しかし拙者は満足!!
「これで親方様に土産が持って帰るでござる!!」
任務を終えた喜びのまま、拙者は足早に玄関へと向かう。
「あんたいったい、何しに来たのよ!!」
などと言う、メイコ殿の怒りに満ちた声はかわし、拙者はボカロ邸を後にした。
むっ?拙者いったい何しに来たのであろうか?
turn>> MIKU
「じゃあ、結局みんな知った顔って事!?」
リンちゃんがそう言えば、レンくんは少し眉を下げる。
「いや、実は…」
と言いながら、私の顔を見た。
「ミクさんには会った事がないんだ。」
「えっ!?私!?」
その一言に驚いたのは、何も私だけじゃない。
みんなが目を見開いている。
「はい。この世界で関わりが深いなら、きっとこれから会うんでしょうね。」
レンくんは少し期待が篭った声で言う。
私は息を飲んだ。
「えっ!だってレンは…むぐっ!?」
皆まで言わせず、私はリンちゃんの口を押さえた。
リンちゃんはムグムグと、私の行動を不思議そうに見上げている。
「言っちゃダーメよ、リンちゃん。」
耳元でとボソッと言えば、リンちゃんは察してくれたのか大人しくなる。
そんな私たちの行動を、レンくんは不思議そうに見ていた。
「そうだね。きっとどこかで出会えるよ。」
私が笑ってそう言えば、レンくんはですねと目を細めた。
私達にとってみたら歌の世界の話し。
だけど彼にはそれが現実なんだと、急に理解する。
いつか私と出会ったら…
それを考えると、少しだけ目頭が熱くなった。
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