[携帯モード] [URL送信]
焼け野が原にふたり (コロネロとスカル)


どうせなら笑いながら死を受け入れてやろうと思った。(だってもう疲れたし、痛いのも苦しいのも怖いのもたくさんだった。)それなのに、この人はまた邪魔をする。

「死ぬなよ」
「・・・冗談?」
「ふざけんな。負けてもいい。でも死ぬんじゃねぇぞ」

なんて酷い一方的な約束。嘘をゆるさない人との約束など違えられるはずもない。

「作戦失敗してもいい!散々他人の命を奪っておきながら自分の命は大切に!ですか」
「何が言いたい」
「軍人としてあるまじき発言ですよね・・・。先輩の上官が知ったらただじゃあ済みませんよ」
「うるせぇよ」

青筋を立てるコロネロ先輩にせめてもの報いを!と憎まれ口を叩くと刃物みたいに鋭い視線で睨まれた。「わぁ怖い」と身を竦ませて見せる。少し前まで死にたがっていた人間が何をしているんだろう。そんなことを考えていたら「それがお前だろ」と頭を小突かれた。割と本気で痛い。蹲って両の手で傷を擦る。腕の隙間から見えた焼け野が原。金色の太陽がきらきらと俺の世界を照らす。(あぁ俺の世界は今日もくだらない。そして美しい。)



焼け野が原にふたり


(捏造虹。スカルとコロネロ。)



第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!