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幕引きはきっと俺の命 (白蘭とレオナルド)


「レオ君?」

呼びかけに閉じていた瞳を開く。目の前には狐のように瞳を細めてこちらを覗きこんでいる上司。自分の中に存在する六道骸から伝わる殺意。自分の意識とは関係なく、心の中で育っていく憎悪。首を刎ねてやりたいという衝動を堪える代わりにクリップボードをしっかりと抱えなおして顔を上げる。

「どうしました、白蘭サマ」

(作戦の全容を六道さんから知らされたわけではないけれど、おそらく今は計画が順調に進んでいるのだろう。それはつまり幼い髑髏さんがこちらに呼ばれ、戦うということ。彼女とは何度か接触したことしかなく、どうして六道さんに従うのかとか理由は知らない。ただ意思の強そうな女性だったことははっきりと覚えている。年端もいかない十年前の彼女はあの下種、グロ・キシニアに負けずに戦えているだろうか。)

考えても仕方がない。俺は俺の仕事をするだけだ。そつなく対応をしていると俺の内心を知ってか知らずか白蘭は意味深な笑みを浮かべているが頭上に疑問符を乗せて首を傾げて見せた。(まだ尻尾を掴ませてやらないよ。)真面目なレオナルド・リッピの皮を被ったまま俺はこの馬鹿げた三文芝居を演じるだけだ。



幕引きはきっと俺の命


(白蘭とレオ君ことグイド君捏造。グイド君はいろんなことを悟った上で踊らされてたらいい。)





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