君だけを想ってた 4. シャァー シャワーを浴びながら考えてた。昨日いきなりメル友が出来、たわいのないメールばかりしていただけなのに、なんでか楽しかった。 「あ〜もう気にしても仕方ねぇ!って確実遅れるな」 聖二に電話しようと携帯を開いた。 "新着メール1件" 「きた」 携帯を持つ手に、無意識に力がはいる。 題名 おはよう。 本文 おはよう。昨日はメールありがとう。 「これだけかよ」 待ち望んでいたメールを、俺は返信せずにそのまま出掛けた。 「よぉ。あれっ亮くん元気ないのかな?僕に話してみなさい」 なにか感づいたらしい聖二が、わざとらしい口調で、話し掛けてきた。 「なんだその気持ち悪い喋り方。なんもねぇから」 「怪しいですね〜。亮くん!僕は君の親友だよ。君の微妙な変化にも気付くのさ!さぁ、話して」 「もういいって。なにキャラ?また今度話す」 「...そっか。まぁいつでも話聞いてやっから!」 「さんきゅう」 聖二は本当に、頼りがいのあるやつで、俺の大切な親友だ。 聖二とは幼なじみで、同じ高校に行くと思ってたら、彼女と同じ高校に行くとか言い出して、俺とは違う高校に通ってる。遊ぶ機会は減ったけど、電話したり、休みの日は遊んだりしてる。 「俺も、お前と同じ高校行っときゃよかったかな...」 聖二がボソッと呟いた。 「なんだそりゃ。なんかあった?」 「彼女とうまくいってないんだよな。気の合うやつもいねぇし」 「気の合うやついないのは、俺も同感」 「俺らまじお互い惚れてんな!」 聖二がニヤッと笑った。 「これからも親友よろしくな」 ヴーヴー 携帯が震えた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |