短編駄文
恋愛という名の盲目
バカップル レ⇔魅。崩壊気味注意。
「魅ぃちゃんっ…今日もおはよー!」
「レナッ!おじさん寂しかったよー…」
早朝から二人は抱き合う。それもハグ的な抱擁ではなく本当に愛おしそうにぎぅぅぅッと。
正直、溜め息がでる。
この二人と登校するのが面倒になってきた。
「レナも寂しかったんだよ?はぅー…魅ぃちゃんと1時間でも離れてるだけでおかしくなっちゃいそうで…」
「私もだよ…早くレナをこの腕に抱きたいって思いが…頭から離れないんだ…」
「いいからもう行くぞ、遅刻する…」
俺の目の前で抱き合った挙げ句公然の場では触ってはいけないようなところにお互い触れ合い出したので目のやり場を失った俺はそのまま二人を置いて歩き出す。
「魅ぃちゃん、今夜の夜御飯は何がいいかなっ?かなっ?」
「うーん…そうだねぇー…」
最近はレナも魅音もお互いの家を行き来し合ってるみたいで、バカップルぶりに拍車がかかってきた。
「昨日は魅ぃちゃんの大好きなオムライスだったから…」
「あれー?それ晩御飯じゃん!」
「…は?夜御飯も晩御飯一緒だろ?何言ってんだお前。」
口が悪い。自分でもそう思うが最近はもう、これでいいと思っている。
勿論この二人限定に対してだが。
「違うんだよねーコレが。昨日の晩御飯はオムライスで…そして夜御飯は、…コレだったと思うんだけど?」
「きゃっ…魅ぃちゃんっ…急にそんなとこっ…」
あぁ、下ネタか。どこを触ったかなんてもう気にならない。
「今日の夜御飯はレナの…ココがいいかなー…や、ココもココもいいなぁっ…寧ろココ?」
「いやーんッ…あんッ、あぁん…きゃぁッ…あふんッ!」
あー…登校時間が長い。
「今夜も寝かさないよレナぁー…たーっぷり愛し合おうじゃん?」
「魅ぃちゃん…」
ちゅっ、という音がした。はいはいキスな、キス。
最初は二人の過剰なスキンシップに目を奪われたものだが…そろそろそれにも慣れ…いや、苦しくなってくる。
「全ての献立がレナだって私は構わないんだけどね…寧ろ本当はそうしたいくらい。」
「レレレレレナだって…授業中もずっと魅ぃちゃんのこと見て、考えてるんだよ…?」
「本当にー?この前…レナが沙都子を撫でてるところ見ちゃったんだよねー…」
「そっ…それは沙都子ちゃんが泣きそうだったから…」
「…泣きそうになったら撫でてくれる?…うっ…ぅ…っ…」
「…魅ぃちゃんが望むならレナはいつだって頭を撫でてあげる…頭だけじゃないんだよ?ココもココも…ココも!寧ろココも!」
「ひぁっ…んんんッ…イッ…あぁぁぁぁんッ!!」
ビクン…ビクン…
ついてけねー。
―――昼休み。
「はーい、レナ…あーんっ!」
「ん…はうぅーっ!レナが作った弁当だけど魅ぃちゃんにあーんして貰ったらすっごく美味しいよぉ…!」
「違うよ…レナの料理が本当に上手だからだよ?」
「そんなこと無いよー…」
「…そうだね。」
「…えっ?」
「…例え料理が下手だとしてもレナが作ったなら例外なく美味しいからね…?」
「やぁーん!魅ぃちゃぁーんっ!はい、あーん!」
「うぐっ…うぐぐぐッ…ちょ、レナぁッ…そんなにレナの美味しすぎるおかずを詰め込まれたらおじさんしんじゃうっ…!」
「あーん!あーん!あーん!あーん!あーん!」
「うばっ、うばばばば…むしゃむしゃむしゃむしゃ。」
「ついてけねーッ!」
「ついていけませんわーッ!」
「レ魅…萌えなのですよ♪」
…梨花ちゃんだけは未だに猛者だった。
―――放課後。
「ほぉら…レナも机を寄せて…」
「やだやだっ!例え部活の皆でも魅ぃちゃん以外の人と机をくっつけるなんてやだよーッ!」
「おじさんだってそうだけど…部活が出来ないじゃん。」
「ついてけねーッ!」
「ついていけませんわーッ!」
「ボクはまだ余裕なのですよー♪」
―――下校。
「今日も一緒にお風呂に入ろうね、魅ぃちゃん!」
「勿論だよ…っ。レナの身体…ちゃーんと洗ってあげるからねぇ…ココもココもココもココも…ココだって!」
「んひゃっ…んあッ、あぅ、ひぐぅッ…らめぇぇぇッ!」
ビクン…ビクン…
「ついてけねーッ!」
「ついていけませんわーッ!」
「うぉ、沙都子…いつの間に。お前の帰り道はこっちじゃないだろ?さ、お前の居るべき世界へ帰るんだ…」
―――帰宅。
ジリリリリーン…
「はい、前原ですけど…」
「あ、圭ちゃん…いきなりで悪いけど親御さんに聞いてくれない?この辺りでいいラブホ」
ガチャン。
ジリリリリーン…
「はい、前原ですけど。」
「圭一くん!あのね、今度みんなで…あんッ…やだ魅ぃちゃん…ッ…今お話し中なんだよぉ…?あッ…やめッ…いやぁぁんッ…!」
ガチャン。
ついてけねーッ。
―――漸く家に着きましたわ。
ジリリリリーン…
「はい、北条でございます。」
「沙都子ー?そのざ」
ガチャン。
ジリリリリーン…
ジリリリリーン…
ジリリリリーン…
…………………………。
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