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独占

チャイムを鳴らすとすぐに詩音が扉を開けてくれた。

「こんな時間にどうしたんですか!?」

驚いてる。そりゃあそうだろうね、こんな時間に突然来られてもとにかく驚くだろう。

「ちょっと…ね。入っていい?」

私は詩音の返事も聞かずにズカズカと中へ入る。

詩音は「はい」と言いつつもやはり戸惑っており、先に入った私をとりあえず追いかけてくる。

「明日も学校なのに…大丈夫なんですか?」

「婆っちゃには言っておくよ。…怒られるだろうなー」

とにかく婆っちゃには連絡しておくけれどこういう事には婆っちゃも意外と寛容だったりする。
それにしたって怒られることには変わりないのだけれど。

婆っちゃに電話をかけ、怒られては今度肩でも揉んでやるだのごまかしてどうにかした。

問題はそこじゃない。

「それにしてもお姉は悪い子ですねー。こんな時間にわざわざ会いに来てくれるなんて」

詩音は突然の訪問に嬉しそうにしてるけれど、私はもうどうしようもなくなってるから。

「悪い子は詩音だよ」

え…と詩音が息を呑んだ瞬間にはもう私の身体は詩音を押し倒していて、乱暴にその衣服を剥ぎ取ってやればジタバタと暴れる詩音の首筋に噛みつく。

「レナに何をしたの」

「お姉…!?」

何故そんなことを…とでも言いたいのだろうか。とにかく驚愕を隠せぬその表情はオドオドと動揺してる。

「答えなよ。なんであそこまでやったの」

「だって…許せなかったんです!レナさんはお姉と私の邪魔をして…お姉を傷つけて…」

…すんなりとそれを認めた詩音に私は憤怒と落胆を隠せずに溜め息をつく。

「だから?」

「え…」

「だから、レナに何をしたの?全て言って。」

私の顔に何かついているのだろうか。詩音は私の顔を見てただ、怯えた。

「どうして…!お姉がそんなに怒る理由が分かりませんッ…!」

「好きだから。」

あはは。詩音、私はどうしたらいいの?

「レナも詩音も愛してしまったから。私はもう…何に怒ってるのかも分からないよ」

ただ嘆いた。
それは意思に関係なく漏れた、心の嘆き。

私は今嘆きの森の中で道に迷い、どこをどう歩けばいいのかも分からなくなっていた。

「レナを苦しめたのは詩音、あんたなんだね」

詩音は滅茶苦茶に顔を悲痛に支配されて、訳が分からないといった表情をしていた。

「お姉…どうして…」

どうして?何が?

「どうしてレナさんなんかを…」

なんか、なんて言われても私にとっては大切な仲間で愛する人なんだから。

「お姉は…どうしたいんです」

詩音の生気の無い目が私に答えを求める。

「分からない。どうしたらいいのか…何も分からないんだよ…!」

あは。あはは。

私が全て悪いのに分からないなんてふざけてるよね。

ごめんね、詩音。

でも壊れたものはもう、戻らないんだよ。

「やっ…やめて下さいッ…!」

詩音の身体のどこかにあるはずもない答えを求めて私は詩音を貪るように舐め回し、噛みついた。

「お姉…!だめっ…!」

私は大した愛撫も施していないにも関わらず、秘処へと指を這わせて強引に、乱暴にその膣へと指を押し込んだ。

「嫌ぁぁッ…!」

私は今、詩音を犯してる。あぁ…心地良いこの感覚。
詩音を無理矢理に我が手の中に入れてしまえ。

そうだ。

無理矢理に。2つとも手に入れてしまえ!

欲しいものが2つあるのなら2つとも奪ってやれ!

私の背中からそんな声が聞こえて、私はその声に導かれるままに心と身体を共鳴させた。

「ほぉら詩音!犯したげるよ!嬉しい?嬉しいよね!?」
嫌がるわりには私の指を濡らして…そうやって本当は嬉しいくせに私を拒否するふりをして、私を焦らして楽しんでるんだね。そうなんでしょ?

「詩音、濡れてるよ」

「濡れてません…!」

「濡れてる。ほら」

私が一旦指を抜いて僅かな血液と多量の愛液のついた指を詩音に見せつけると、詩音は目を強く閉じ首を横に振って、紛れもない事実を否定した。

「詩音、愛してる」

再び私が詩音の膣へと指を侵入させると詩音はやはり身体をピクッと反応させて私を受け入れた。

「やめてください…お姉ッ…あぁぁっ!」

何がやめろだ。じゃああんたのその喘ぎ声は一体なんなの?

「気持ち良さそうな声出してんじゃん」

「気持ちいいんでしょ、私に犯されて」

「ほらほら、やらしい音鳴ってきたよ」

私は次から次へと詩音を辱めに貶めてやってはその指の動きを少しずつ早くしていく。

それに比例して詩音の悲痛の喘ぎは激しいものになっていく。

「ダメっ…ひうっ!!お姉…!ごめんなさい…!ごめんなさい…!」

何を謝ってるのか分からないけれどそんなのはとにかく今更だ。

あんたは今ここで私に無理矢理犯されて、果てるんだよ。

私はとてつもない高揚に見舞われていた。

今までかつて感じたことのない、高揚。
詩音の声が漏れる度にその高揚は増大していって私を鬼に近付けていく。

こんなに謝って、やらしい声をあげて、それでも止めろと言ってくる詩音に私は罪悪感の1つも感じず、ただ闇雲に詩音を犯す。

そして

「きゃうぅぅぅッ!!ごめんなさいぃぃッ!!」

詩音は謝りながら大きく身体を反らせて、その身体をビクンビクンと激しく痙攣させ、愛液を垂らしながら情けなく、快感に果てた。

「あはっ…凄い…イッちゃった?」

馬鹿にするような口調で言ってやる。
実際、目の前の詩音は嫌だ嫌だと言いつつも意思を固く持てずに私の手によって果てたのだから。

「お姉…お姉ぇー…」

ハァハァと息を切らしつつ詩音は私をひたすら呼び続ける。

私は詩音の顎に優しく手を添えて

「なぁに?」

とだけ答えてあげた。

「私はお姉のモノですから…ずっとずっと愛してますから…だから見捨てないで…ずっと愛していて…!」
詩音は私に泣きついた。

もう、詩音はきっと滅茶苦茶に壊されてしまったんだろう。

「うん。愛してるよ。これからもずっとずっと、詩音の事を愛してる。」

詩音は馬鹿の一つ覚えのようにひたすら「捨てないで」と私に訴え続けた。

「無理矢理されたレナの気持ち、わかった?」

その私の言葉を聞いた途端に詩音はうわぁぁっと泣き喚いて再びごめんなさいごめんなさいと繰り返し始める。

「よしよし…いい子だね。」

独善的思考はもう私を逃がさない。

私は自分でわかってる。

これが酷く独善的な行為で、詩音の心を締め付ける行為だってことも。

でも、私の背中の鬼がここに導いた。

手に入れる為なら手段なんて選んでられない。

私は、詩音もレナも手に入れる。

二人とも手に入れて、二人とも愛する。

「ははははははッ!!」

私は高笑いしてさっき手にした無慈悲の心を中へと招き入れた。

後戻りはもう出来ない。

壊シテ、手ニ入レテ、愛シ続ケル。

私ノ胸ノ中デ永遠ニ2人ハ私ヲ愛シ続ケル。

あはは。


あははははははははは。

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