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Changing!
☆変態?いいえ大好き故です 【HQ 月島 蛍】







『…………あれ?』



朝いつも通り起きて立ち上がるといつもより目線が高く感じた
気のせいかと思いつつ全身が見れる鏡の前に立った

その鏡に映った姿に私は誰だコイツと思った
短髪の長身で筋肉も程よい感じで付いていた
私はまず男子みたいな短髪ではないし身長も平均位で筋肉も付いていない
鏡に映っているのは本当に誰なのだろうか?

腕を組んだりと色々な動きをすれば映って居る男も同じ動きをする
……………うん、分かっていた事だけどさ?あまりにも非現実的すぎて信じたくなかったんだよね



『何これ、どーなってんのぉおおおおっ!?』



え、マジどーしよ。今日学校あるんだよ?
この状態で制服何て絶対着れないよね?
かと言って男子用もないよ?

唯一の救いが今家に親が居ないことだ
ウチは共働きでそれでいて二人とも家を出るのが早い
だからあんまり焦ることも無いんだけど…………


これ、戻るの?




『今日は休むしかないよね』



そう思い携帯を手にとった
その時ふとこうなっているのは私だけなんだろうかと思ってしまった
まぁ、こんな事になる人がこの世界にそんな頻繁にいたら今頃私は驚かないか。

そういや幼馴染みや私の友人たちが私みたいになっていたら面白いかもしれないなどと思いながらバレー部の面々を思い浮かべた


幼馴染みの飛雄は綺麗系だろう、その逆で日向は可愛い系なんだろうな
月島は飛雄と違うタイプでの綺麗系、山口は素朴な可愛い系だろう
スガさんや旭さんだったら天使だろうか?

こうして想像していると女体化があっている人やちょっと笑える人も居る



こう想像していて一番見てみたいと思ったのは自分の彼氏である月島の女体化だ
月島は元からツンデレ気質が結構ある、それにクール系のタイプがツンデレっていうのはメジャーだが私は個人的にこう、グッとくるものがある
あ、変態じゃないですよ?

まぁそんなありえないことを考えながらこの状態で幼馴染みや彼氏をからかいに行こうかと考えた


多分今は朝練の時間だから今から行けば間に合う
そう思い立った私は父の服の中から服を拝借し、簡単に用意を済ますと家を出た




『……うーん、やっぱり分かってたことだけど周りの視線が痛いなぁ』



まぁ学校に生徒じゃない人が居たらそりゃあ目立つだろう
すっごい見られてる、特に女子の視線が怖い
何か獲物を捕らえる目というかギラギラしてるというか、私も女子だけど女子怖い………


っと、体育館着いた
取りあえず飛雄を呼んだ方が良いかな?
でもここから大きな声で呼んだら目立つしなぁ
いやもう目立つことしてるんだけどね?

そんなことを考えていたら後ろから話しかけられた




「あの、誰かに御用でしょうか?それだったら俺呼んで来ましょうか?」

『っスガさん!』

「え」




あ、やばい。いつも通りスガさんって呼んじゃった
スガさんも何で名前知ってるのって顔してるし
いや大きな目を見開いて口をポカンと半開きにしている状態はすっごい可愛いんですけども!

あー、早く何か言わなくては
じゃなきゃ不審者扱いされてしまう
……………もうされても可笑しくないけど




『あ、えっと、い、従兄弟が!そう、従兄弟からよく話を聞いていてですね!』

「あ、そうなんですか?じゃあその従兄弟さんを呼べば良いんですね?」

『あっと、はい!お願いします、影山飛雄なんですけど………』

「影山の従兄弟さんなんですかー、じゃあちょっとお待ちください!」




スガさんは天使のような笑顔で言うと体育館の中に入っていった
あー、やばい。凄い申し訳ない
罪悪感で胸がキリキリと締め付けられるわぁ………

でも先輩少しは危機感とか疑う心を持ってください
私すっごい心配です


そんなことを考えていたら飛雄がこちらに来た




「…………えっと、アンタ誰スか?」

『まぁ普通そんな反応だよね。ねぇ朝起きたら男になってたって言ったら信じる?』

「は?」

『私だよ、あんたの幼馴染み』

「…………………………冬歌?」

『うん、冬歌ちゃん』

「何か証拠あんのかよ」




そう言われて私は考えた
証拠かぁ、なんだろ
私にしか分からなくて飛雄が確認出来るもの………

聞いた方が早いかな




『何だったら信じてくれる?』

「…………じゃあ、バレー部1年のフルネームと好物言って見ろよ」

『お安いご用で』




好物何て本人が言わなきゃ分かんねぇし、それにアイツが自分から言うと思えねぇ、と言うと言うように促してきた

多分アイツって言うのは月島の事なんだろうなぁ
確かに月島は自分から言わないし、山口もそんなにすぐポロッと言わないだろうし


私は飛雄に言われた通り1年全員のフルネームと好物を答えた

そしてその後も何個かの質問をされ私は難なくスラスラと答えた
そりゃあ自分の事ですから。どやぁ。
え、ドヤ顔ウザイって?気にしない気にしない




『ねー、トビオちゃーんもういい?』

「っその呼び方やめろ!」

『だってトビオちゃん長い』

「だぁああああっ、分かったからその呼び方ヤメロ!!」




やっと信じてくれたみたいだ
まぁ、この呼び方を使うのは及川さんと私だけだから




「つかお前よくそんな状態で来れたよな、普通ならパニック起こすだろ」

『え、からかえそうかなって。信じてもらえるかは別として』

「あー、そうだった……お前はそういう奴だったな。だから俺も確信できたんだった」




俺だったら多分プチパニックになってると思う、と飛雄は告げた
まぁ、私も驚きはしたけど何かすんなりおーってなっちゃったんだよねー
私って肝が据わってるのかな?

そう思っていたら飛雄が口を開いた




「そういや、お前今日月島と連絡とってるか?」

『え?ううん、そういやとってないや。なんで?』

「いや今日来てねぇんだよ。何か山口が聞いても今日は無理の一点張りらしくてよ。姿も見せないらしい」

『え、そうなの?どうしたんだろう……』




二人は幼馴染みで月島は山口がそばにいても心からは嫌がっていないから二人はいつも一緒に居るわけでそんな山口にも頑固として姿を見せないのは普通に心配になる

もしかしたら私と同じようになってたりして?
月島は頭で考えるタイプだから、他の人と比べるとプチパニックでは済まなくて結構なパニックにおちいっている可能性がある。
月島みたいな頭の良いタイプは尚更かもしれない

……………………あれ、これ本当にあったらやばくないか?


飛雄も私と同じような考えに至ったのか顔が段々と青くなっていった




『と、飛雄……』

「……………おう」

『私ちょっと月島の所行ってくる!後、言わなくても分かるだろうけどこんな状態だから学校休むから!』

「おう、何かあったら連絡しろよ」

『うん!』




私は飛雄と別れ、学校を出た
そして急いで月島の家に向かった

まだ確信ではないため鎌を掛けてみることにした
私は走りながら携帯を出し文字を叩いた

すると意外にも早く返事が返ってきた




【月島、山口が心配してたよ?】

[そう]

【どうしたの、姿も見せないらしいじゃん?】

[別に、なんでもないよ]

【風邪、な訳ないよねー、だったら姿見せられるはずだし】

[……何が言いたいの]

【月島さ、もしかして女の子になっちゃった?】




ここから返事がプツリと返ってこなくなった
まぁ別に良いんだけどね、だって月島の家着いたし!

多分出て来ないんだろうけど、大丈夫
ここからは強硬手段ですからね!


そう思い私はインターフォンを鳴らした




『月島ー、出てこーい』

「……」

『あれ、月島くーん?』

「………」

『無視は良くないよ蛍ちゃん、冬歌ちゃん傷付くよ!』

「……………月詠?」

『うん、月詠』

「………………」




返答が返ってこなくなり、暫くすると玄関の方でカチリと音がした

そして少し顔を覗かせた



なんていうか、まぁ可愛いことで

普段のクールな引き締まった目や色素の薄い黄色の短髪ではなくて、つり目ではあるが大きくパッチリとした目に同じ色素の薄い黄色だがふわっとしたロングの髪
背丈全く違った、ただ面影はあった
そしてやはりというべきかいつでも眼鏡は外せない様で眼鏡をしていた


私がボーッとしていると月島であろう女の子が怪訝そうな顔をして口を開いた




「……なに」

『いや、可愛いなーって』

「僕、男なんだけど」

『今は女の子じゃん』

「……………」




ああ言えばこう言うという感じで話が進んだ
月島が取りあえず上がれば、と言われたので遠慮なく上がらせてもらうことにした

立ち話してると今の時間帯は変な目で見られるもんね
警察とかに学校どうしたの?とかさ




「……よくそんな状態で外出れたね」

『いや最初は驚いたよ?つかそれ飛雄にも言われた』

「は?その状態で王様の所行ったの?」

『うん、てか学校。そしたら月島も居ると思ったから』

「僕に連絡すれば良かったデショ」

『パニック起こして引きこもった蛍ちゃんに?』

「……………」




眉を潜めながらも図星のようで口をつぐんで黙ってしまった
女の子になったからだからか分からないがいつも通り不機嫌なんだろうがほっぺがぷくっと膨らんでいる
何だろう怒ってます、不機嫌ですオーラ満載なのに全然怖くない。逆に可愛い、何かグッとくる

女体化万々歳です、何かもうありがとうございます




「月詠キモイ」

『ちょっ、いきなり何!?』

「何かニヤニヤしてる」




え、まじか。そんなに顔がゆるっゆるだったのか
やばいな、月島(女ver.)恐るべし
まぁ、本当に可愛いから仕方ない

いやー、何か月島見てたら何で男になったとかどーでも良くなってきてしまった
もうあれだ、この状況を楽しんでしまおう

そう思いながら何故こうなったなどとブツブツ言っている月島に手を伸ばした




「何でこんなことに……」

『そーだねぇー』

「っちょ!何するの!?」

『え、後ろから抱き締めながら頭撫でてる』

「何で今!?」

『だって月島ってば超可愛い』

「っ黙って!」




あ、ツンデレ蛍ちゃんにはキツかったかもしれない
というより今の状態じゃ容量オーバーかもしれない
わぉ、凄い顔真っ赤
こんなのいつもの月島じゃ絶対見れない光景だ




『けーいちゃーん大丈夫?』

「っうるさい!ていうかちゃん付けやめてくれる?」

『えー、可愛いのにー……』

「本当に女みたいじゃないか」

『本当に女の子だったら同じ漢字でもほたるちゃんでしょ』

「その呼び方もやめて」

『……はーい』




ちぇっ、つまんないのー
蛍ちゃんもほたるちゃんもダメとかじゃあ何ちゃんならいいのさー
あ、ちゃん付けが嫌なんだったけ!

じゃあ、呼び捨て?それならOK?
てか男の本能なのか分かんないけどめっちゃ月島に手出したい
いやもう抱き締めてるけどさ?キスとか色々?


うーん、何かウズウズするなぁ




『ねぇ、蛍』

「、なに?」

『キスしたい』

「……は?」

『ダメ?』

「この状態が治ってからで良いでしょ!?」

『やだ、今が良い。何かしたくて堪んない』

「っこの、発情期!盛るな!」




私が正直な気持ちを素直に言うと必死に離れようと体を押された
だけどビクともしない、だって今の月島女の子だし
逆に私が今男だからギュウっと痛くない程度に抱き締める、勿論女の子の力で簡単に抜けられるような力では無いが

ギュッと抱き締めながら私は月島のふわふわとした髪に顔を埋めた




『はー……、いい匂い』

「っこの……!元に戻ったら覚えとけよ!」

『えー、やだー』

「離せ変態!」

『それもやだー』




うーん、苛めすぎたかな
もうこの辺で止めておこう、じゃなきゃ本当に元に戻ったときヤバイ

そう思い私は月島に回していた腕を解いた




「……え」

『いや月島本当に嫌がってるみたいだし、からかいすぎたかなーって。それに私満足したし?』

「……………」

『あ、あれ?蛍ちゃーん……?』




あれ、黙ってしまったぞ
やばいな、本当にお怒りなのだろうか
今日か明日にでもショートケーキとか買いに行こう、うん


そんなことを思っていたらいつの間にかこちらに向き直っていた月島にシャツの首元をいきなり引っ張られた

そして口元に一瞬だけど柔らかくて温かいぬくもりが触れた




『……………』

「ちょっと、なんか反応しなよ……!」

『け、蛍ちゃんどうしたの?』

「月詠がしたいって言ったんでしょ」

『だって嫌がってたじゃん!』

「…………別にしないなんて、言ってない」

『〜〜〜〜〜〜〜っ!』




もうやだ、この子可愛すぎっ!
そんなことを思いながら私は目一杯月島に抱き着いた
ちょっと!苦しい!と声が聞こえたので少し緩めたが暫く離す気は毛頭ありません!

あーもー、まじで今回はありがとうございます!
蛍ちゃん超可愛い!








(はぁ、やっと戻った……)
(あー……もっと見てたかったなぁ)
(僕はもういい)
(えー、蛍ちゃーん)
(僕は抱き締められたり、責められるのはしょうにあわないの)
(て事はその反対で抱き締められるのは嫌ってこと?)
(ちがっ、〜〜〜〜〜っ!)









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女体化ツッキーver.
ツッキーは振り回されて心掻き乱されて翻弄されれば良いと思う

てか絶対に可愛い、ツッキーは絶対可愛い



140908



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