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獣のように


ちょっとそれっぽい表現なので一応ワンクッション。でも全然たいしたことないです。



















心なんか、なくても良い。って思った。
身体だけでも良い。って思った。

そんなの、ただ空しいだけなのに。



漸く掴まえた愛しい人。
吐息がかかる程近くに居るのに其の瞳には未だ僕の姿が映されない。

それがただ、口惜しくて。
無理矢理にでも僕のものにして、憎悪でも良いから僕の存在を刻み付けたかった。


「本当はずっと、こうされることを望んでいたんじゃないですか?」


僕の言葉に一層キツくなる眼差し。
その視線にぞくぞくする。

今、彼は僕を見ている。
其の網膜に焼き付けるかのように。

健康的に焼けた肌に印された所有の証。
その半端じゃない量に彼が僕のものになったかのようで笑みが浮かぶ。


「ほら。男の僕に触れられて貴方、感じていますよ。」

「……っ」

「それとも、気持ち良いことが大好きなただの淫乱なんですか?」


苦しげに歪められた柳眉。
痛むのは肉体に与えられた傷か僕の言葉か。
そんなもの判る術はないし理解してあげるつもりもない。


漸く囚えた、初めて欲しいと渇望した人。
神様が焦がれ、僕が唯一愛しいと思える人。

この人を壊したら神様は如何思うのだろう。
僕を消すだろうか。或いはあの繰り返された夏のように時間を戻して全てをなかったことにしてしまうのだろうか。

どちらにしろ僕は無事では済まないだろう。


でもそんなこと、もうどうでもいい。
今はただ、組み敷いた彼を獣のように貪りたかった。













18禁的なものを書いてみたい・・・。








あきゅろす。
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