二度寝幸せ!
どいつもこいつも
なんなんだよ!!
少しは俺をみろ!!
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5月。ようやく高校生活にもなれてきた今日この頃。
「なぁ、ヤチー」
自分の机のうえでなにか必死に描いているヤチに話し掛けた。
「達也!!何?」
こちらを振り向いてにこっと笑ったはヤチこと浅海八千代(アサミ ヤチヨ)。茶色の柔らかそうな髪に茶色の瞳の…まぁ例えるなら三毛猫みたいな感じ。まだあって1ヶ月だけどすげーいいやつ。機嫌悪いと性格わるくなるけど…
あ、俺の自己紹介もしとくか。
俺は達也(タツヤ)。
自己紹介することもないぐらい平凡。
ま、しいていうならちょっと人より足が速いのが特徴かな。
ちょっとだけどね。
陸上やってる人には勝てないし。
「ヤチ、なに描いてんの?」
俺はなにやらごそごそしているヤチの手元を覗きこんだ。
「やべぇ!傑作出来た!見てよ!」
ヤチはあははと笑いながら描いていたものを俺に手渡してきた。
……………なんだこれ…
ヤチが渡してきた紙にはよく分からない丸や四角が無数に描いてある。
俺は眉間にしわをよせながらいう。
「…コレ何?」
「なっ!!何って失礼な!!俺のオリジナルキャラクターだよ!」
ヤチはぐっと俺を睨んで言う。
まぁ、ヤチ背低いから上目遣いにしかなってないけど…
「まず聞くけどさ…何処が頭?」
「ダレがみたってココだろ!」
そういって自信満々にヤチは紙の上の方に描いてある丸を指差す。
どう考えてもこの丸を俺は頭と認識できないのだが…
「……あ、わかったよヤチ、あれだろ!抽象画!」
ヤチの破壊的な画力に少し頬をゆるませながら言う。
「達也のアホ!なぜ俺の芸術が分からないんだよ!!抽象画じゃないよ!!」
ヤチはそういいながら俺の胸のあたりをぽすっと弱く殴った。
「あははーヤチの画力が破壊的すぎるんだよ。つか集会だぜ?早くいこうよ」
そういうと俺はヤチの細い腕を引っ張った。
「うわっ。達也、いきなり引っ張るなよ!転ぶじゃん。」
口を少し尖らせながら文句をいうヤチ。
そんなヤチを見ながら笑う俺。
そう。これがいつもの生活。
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