4 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「ヤメッ[パリン]、……」 止めようとするけれども、ガラス類が割れ……遮られる。 「その能力は、人を殺すためにあるんじゃないのよ」 「おなじだよっ……ぜんぶ!」 「何をそんなに怯えてるの?」 つい先程、注意をするために荒げていた声とは裏腹に、凛とした声が響き渡る。 周囲を破壊してる原因である子供……黄泉は、女性の手が頭に触れたとたん、何かの恐怖に怯えた様子を示した。 「きゃっ……」 だが次の瞬間……能力で女性を壁へと叩き付けていた。 それと同時に崩れるように倒れた。 「っ……よみ、黄泉ッ」 止めようとしてたもう1人の子供が、反応しない身体を揺らしながら名前を呼び掛ける。 黄泉が作った結界が破れたのか、1人の男性が入って来て女性に駆け寄る。 「お前ら、また……っ」 「待って……私が呼んだ、の」 だから……この子達に恨みや憎しみは絶対やめて。と、意識はあった女性が止める。 男性はその言葉に反論を言いたそうだったが、直ぐに居着かない様子で諦めた。 「全て、私のせいなの……」 私が真理さんの様子に気付かなかったから…だから、あの子が怯えてしまったのよ。 「元々黄泉は、………」 身体に負担を掛けてるの。 ちょっとした負荷でも、生死に関わるの。 見付けた時、生きてくれてた時は……本当に安心したのよ。 でもあの子は、必ず私を恨むわ。 決められてた宿命なのよ。 「ね、この子達の区別が出来るのは貴方だけなの」 「………区別?」 「そうよ」 女性は笑いながら肯定した。 そして男性には、恨まず3人を助けてあげてね。と言った。 勿論、3人とは誰のことか判らず聞き返すものの、返答はなかった。 病院に運ばれて、3人の意味がわかった。 「っ………?」 「おいで、」 「?」 女性が呼び掛ける。 すると、不思議そうな反応をしながら女性の元へ向かった。 「この子は副人格。時々あったコトあるはずよ」 あったコトがある? どういうことなのだろうか。 始めは判らなかった。 病院に運ばれてから……黄泉と言う名前は居なくなった。 だが、徐々に些細な違いに気が付く。 「お願い。あの子のために捜さないであげてね」 「………?」 何でなのか判らないながらも、探す自分と……捜さない自分がいる。 そんなある日、1つのコトに気が付いた。 母親が居たから、全て狂ったんだ。と……。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 [*前へ][次へ#] [戻る] |