◆誰が好きなん?/四天
それはある日の部室でのこと。
金「なぁなぁ白石〜」
蔵「なんや?金ちゃん」
金「この間噂で名前に好きな人がおるて聞いたんやけど、名前の好きな人って誰か白石知っとる?」
蔵「名前に好きな人がおるやて?」
謙「それホンマか金ちゃん!?」
蔵「なんや謙也、かなり興味アリってかんじの反応やな」
謙「そら気になるやろ普通!名前は俺らテニス部のマネージャーなんやし、名前が好きになるゆうたら俺らテニス部の誰かっちゅーことになるやんか!」
千「決め付けはよくないばい謙也。あくまで可能性はあるってだけたい」
蔵「そうやで謙也。決め付けはあかんよ」
謙「う…。せやけどあいつが好きになったやつが俺ら以外やったら一体誰やねん?」
金「え〜。そんなんわかるわけないやんかー」
千「普通に考えるとクラスメイトじゃなか?」
金・蔵・謙「クラスメイト…」
金「嫌や〜!名前のことワイ好きやのに〜!」
蔵「金ちゃんも?俺も名前のこと結構好きやで」
千「俺も結構気にいっとるばい」
謙「みんな名前狙いってどうゆうことや!?俺も名前が好きやで!」
……………。
千「これは本人に聞くしかなかね」
蔵「そうやな」
金「じゃあ、誰が勝つか勝負や〜!」
謙「負けへんで!」
ガチャ
「ごめん遅くなった〜!」
金「名前〜!」
「なあに?金ちゃん」
金「名前の好きな人って誰か教えて!」
「え?私の好きな人?」
謙「せや。さっきからその話で持ちきりやねん」
「なんで私の好きな人?」
千「そこは気にせんでよかけん。名前の好きな人、できたら教えてほしいったい」
「え〜?」
蔵「名前。教えてや」
「………ダメ」
金「なんでや〜!?」
「だって、本人の前で言うの恥ずかしいじゃない。言ったら告白になっちゃうもん」
謙「てことは、俺らの中に好きなやつがおるってことやな!?」
「まあ、そうだけど…なんか恥ずかしくなってきたじゃない。私、オサムちゃんのとこに言って来るね!」
部室から出て行く名前。
残されたみんなは名前の好きな人は自分かもしれないと、各々心の中で嬉しがっていた。
一人を除いて…。
光「先輩ら、さっきからウザすぎですわ」
END
2007.12/9
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