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捧げ夢小説
◆フェンスごしの恋/財前光夢/キリ番2500


私の名前は名字名前。




毎日テニス部の練習を見に行くのが日課だったりする。


どうして毎日テニス部の練習を見に行くかって?



それはもちろん。






私の好きな人がテニス部にいるからだ―。










放課後、テニス部―。




私の学校四天宝寺のテニス部員は、結構女の子達から人気がある。


それは、かっこいい男の子が多いからだ。



今日も女の子達がテニス部員を見に来ている。



私もその中の1人。


私は、片方の手でフェンスをつかんでテニス部の練習を見ていた。





「…財前くんまだ来てないのかな?」





私の好きな男の子は財前光くん。私と同じクラスで、テニス部のレギュラー。


今日はまだ部活に来てないみたい。





「早く来ないかな」







「誰が?」









「ざ、財前くんっ!?」





「なんでそんなに驚いてんねん」

「い、いきなり目の前にいるんだもん。驚くに決まってるじゃない」



財前くんはユニフォームに着替えていた。


そして今、フェンスを挟んで私の目の前にいる。


テニスコートの方ばかり見ていたのが悪かったのか、財前くんがこんなに近くにいるなんて気づかなかった…。





「財前くん、今来たの?」

「そうや」

「そうなんだ。じゃあ、今から部活頑張ってね財前くん!」

「名字」

「なに?」



「さっき早く来ないかなって言うとったけど、それ誰のことや?」



「え?ああ、あれは財前くんのことだよ」

「ほんまか?」

「うん。だって財前くんまだ来てなかったもん。だから、早く来ないかなって思って」

「ふーん…それにしても、名字っていつもテニス部見に来てんのやな」

「用事がない時は大体見に来てるけど、財前くん知ってたの?」

「いつもそこにおるやん自分」

「それも知ってたんだ?」

「あほ。普通わかるやろ。いつも同じとこにいて、毎日のように見られてたら」

「…え?財前くん見てたのわかってたの…?」

「視線がくるからな」

「うわぁ…そっか。バレてたのかぁ」

「なんやその反応」

「バレてたならしょうがないかなって。ごめんね財前くん」

「なに謝ってんねん。謝ることはなにもないやろ」

「だって毎日のように財前くん見てたんだよ?財前くん嫌な気分になるでしょ」

「そないなこと、俺言うてへんで」

「財前くんは言ってないけど…」



普通は嫌だと思うな…。


もしかして財前くんはそういうの気にしないのかな?







「名字」






「えっ…財前くんっ!?///」



財前くんは、フェンスをつかんでいる私の指に自分の指を絡めてきた。





いきなり財前くんはなにを…//




「ちょっ…財前く…」






「俺名字のこと好きやから、名字になら毎日見られたってええ」







「…………えっ?」





今…財前くん私のこと好きって…?




「ほ、本当に!?」




「なんや信じられんて言うんか?こんなこと冗談で言うわけないやろ」

「…あ。そ、そうだよね。冗談で言うわけないか」

「ま、わかってるけど自分はどうなん?」

「もちろん私は財前くんのこと大好きだよっ♪」















↓オマケ







「あのー財前くん…?」




「なんや?」

「そろそろ離してくれないかな?手」

「離さん」

「なんで…?」

「案外名前の手が気持ちええから」



財前くんはそう言って、テニス部の部長さんに注意されるまで離してくれなかった…。


さりげなく私のこと名前で呼んでたし…///



財前くんってなに考えてるのかちょっとわからないかも…。








END

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あきゅろす。
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