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小説
Episode 18 練習試合(2nd STAGE)





 新暦75年に起きたJS事件の折、フェイトは事件の首謀者たるジェイル・スカリエッティを斃したが、魔力を完全に使い切ってしまった。もうここまでかな──本当に死を覚悟していたフェイトだったが、彼女を助けるべく恋人のフィル・グリードが残り僅かな魔力を使って助けに来てくれた。それがどれほど嬉しかったことか。愛する人との再会に、不安だった心は一瞬の内に喜びに変わる。

 しかしそれも、ほんの束の間だけ。ズンッと大きな揺れに、思わず顔を伏せる。そして次に面を上げた時、駆け寄ってくるフィルの背中に、聖王のゆりかごの破片が突き刺さっていた。それは勢いよく彼の背を貫いたのか、左胸部を貫通している。大きな破片を深紅に彩る真っ赤な血が、床にぽたぽたと零れている。


「ぁっ……よかっ、た」

「フィル!」


 信じたくなかった。最愛の人が、こんなにも傷ついて、今にも──今にも、死んでしまいそうだったなんて。嘘だ。こんなのは嘘だ──そう言い聞かせるが、現実はどこまでも非常で、残酷だった。ゆっくりと、しかしはっきりとフィルの身体が冷たくなっていく。


「ごめ、ん……」

「謝らないで! フィル……フィル!」


 事件が終わったら……平和になったら結婚しようと誓い合ったのに、こんなことになるなんて、信じられない。


「わ、私を……幸せにするって、言ったでしょ?
 あなたがいなきゃ、あなたじゃなきゃ……私、幸せになんて……なれないよ」

「…だい……じょぶ、だよ……しあわせ、に……ね……」


 その言葉を最期に、フィルはそのまま帰らぬ人になった。

 JS事件が終わってからも、何度もこの夢を見ていた。その度に苦しくて、泣いて、愛したあの人のところへ行きたいと思って──でも、できなかった。だって彼はそれを望まないから。それに周りにいる友人をこれ以上悲しませたくない。

 そう思って、少しずつ自分を律することができてきた。なのに、時折無性に寂しくなって、悲しくなる。それはまだいい。だけど今、それを助長するかのような少年が目の前にいた。

 自分を殺し、他人に自分を見せない少年に──レイス・レジサイドに、何故か彼の姿を重ねてしまう。生前、フィルが言っていたのだ。『どこか自分に似ている奴がいる』──と。それがレイスだと言う確証はないし、もし似ているとして自分はいったい何をすればいいのか。何をしてあげられるのか。そしてそれは彼にとって嫌ではないか。考えたらきりがない。だから、フェイトはまず彼と話すことを選んだ。ちゃんと、自分の気持ちを知って欲しいから。


《Sonic form.》


 初手から真・ソニックを使うとは思いもしないだろう。しかし、ティアナ達から許可は貰ってある。レイスと話したいことを優先させてもらって申し訳ないと思いつつ、試合中でないと他の面々に聞かれてしまう可能性だってある。特にアインハルトは、レイスと戦いたいそぶりを見せていた。


「雷光……一閃!」


 レイスは試合開始直後から、ビルの中をずっと移動している。恐らくこちらの機動力を考慮してのことだろう。しかし、フェイトはザンバーフォームのバルディッシュを思い切り振るい、レイスをビルからあぶり出した。


「……随分と手荒い歓迎ですね」

「うん、ごめんね。少し……君と話がしたくて」


 フェイトのその言葉に、レイスは警戒心を隠そうともせず溜め息を零した。ペイルライダーで空を薙ぐその仕草は、まるで拒んでいるように見える。それでもフェイトはバルディッシュを構え直し、一気に距離を詰めた。


(やはり、速い!)


 それでも、レイスは自分の眼前に設置型の爆破魔法を仕掛けていた。


「クリムゾン・シアー!」


 互いの距離がだいぶ縮まったところで、レイスが叫ぶ。その瞬間、目の前で爆破が起こるものの、フェイトはその直前に更に速度を上げて右に躱した。だが、それも予想済みだ。魔法を発動させるべく発言すれば、彼女は必ず躱すと読んでいたレイスは、二手目に使うべく配置していたカタラクトを一気に向かわせる。


(これで……)


 全部当たらずとも、少しでもダメージを与えられればそれでいい。レイスは話をすることなど毛頭ないと訴えるように、何個ものカタラクトで応戦するが、フェイトはその全てを掻い潜ってしまった。


「話したく、ない?」

「どうでしょう……ね!」


 大剣と双頭刃がぶつかり合い、鍔迫り合いを続ける。やはり彼女の方が得物も膂力もある分、有利だろう。レイスは踏み込むのを止めて、相手に押される力を利用して後ろに下がる。追撃に来るフェイトを再びカタラクトで牽制しつつ、剣尖に魔力を籠める。


「フラムルージュ!」


 ケインの時に使ったように、刀身を射出してバルディッシュにぶつけたところで爆破させる。互いに爆破の煙の中に身を隠すが、フェイトはバルディッシュで煙を薙ぎ払った。あっという間に、後退しようとしていたレイスの姿がさらされる。


「逃がさないよ!」

「でしょうね」

《レイスってば、モテモテだね〜》

「茶化さないでください。
 それで、何か用ですか?」


 いきなり通信を寄越してきたルーテシアに、ついあたってしまう。彼女はまったく気にしていないようだが、レイスは後で謝ることにした。


《なのはさんがティアナさんを撃墜したみたいなんだけど、逆にケインさんに火が付いちゃって……あまり戦況は良くないわね》

「負け戦になる、と……分かりました」

《もう! そんな弱気にならないでってこと!》

「あ、そういうことでしたか」


 連撃に不向きな大剣の形をしたライオットザンバー・カラミティを躱すので手一杯になってきたので、ルーテシアとの通信はそれくらいにする。次に自分の居場所を確認してみると、やはり味方からだいぶ離されてしまった。しかしそれはフェイトも同じだ。とは言え、彼女の場合機動力を活かしてすぐに合流できることだろう。

 剣戟を繰り返すうちに、2人はビルの屋上まで来ていた。しかしレイスは劣勢に立たされており、少しずつ端っこに追い込まれていく。


「レイス……あなたは、どうして自分のことを話さないの?」


 唐突に投げられた問いに、レイスは表情が変わらないことに集中してしまった。その一瞬の隙をついて、フェイトの一閃が襲い掛かる。


「くっ!」


 防御しようと手を出すが、間に合わない。結局レイスは更に味方から距離を離されただけでなく、ダメージも負ってしまった。タグを見ると、【DAMEGE500→LIFE2300】と表示されている。どうやら、これでもだいぶ手加減してもらったらしい。


「……僕が僕のことを話すかどうか、それは僕の意思にゆだねられています」

「そうだね。でも、ずっと自分を分かってもらえないのは……寂しいよ」

「貴女の考えを押し付けてもらっては、困ります」


 そう返しはするものの、フェイトの言葉が響いているのかレイスは彼女から顔をそむけた。微笑し、手を差し出すと、レイスはその綺麗な手を見詰め返した。


「そうだよね。でも、心配だったから……。
 レイス。本当の君を、私に見せてくれないかな?」

「本当の……?」

「うん。自分を隠すことがいけないとは言わないよ。
 人に言えないことだってあるし、本当に相手を信用していいか迷うよね。だけど、アインハルトは……彼女は、レイスともっと親しくなりたいって言ってた」

「…ストラトスさん、が?」


 アインハルトの名前が出た瞬間、レイスの瞳が翳った。それを見逃さず、しかし裏目に出てしまったことにフェイトはどうしようかと困惑する。


「アインハルトだけじゃないよ。みんな、レイスと仲良くなりたいって思っているから、もう少しだけ、信じてあげてくれないかな?」

「……よしんばそうだとしても、僕は僕を晒すつもりはありません」


 だが、レイスは結局フェイトの言葉を蹴ることを選んだ。フェイトは顔を俯かせて「そっか」と残念そうに呟く。このままでいいわけがない。だが、これ以上押し付けても仕方ないだろう。フェイトはライオットザンバー・カラミティを、二刀流のスティンガーへと切り替えてレイスと改めて対峙した。


「僕はきっと間違っているのでしょう……だけど、貴女の言うところの本当の自分を、僕は持ち合わせていないんです」

「だったら、これから少しずつでもいいから作っていけばいい」

「…形あるものは、いずれ壊れます。だったら最初から、壊れたままにすればいい!」


 先に仕掛けたレイスの一閃を片方の刃で受け止め、反撃にと空いている方の刃を振るうが、レイスも双頭刃の角度を少しずらして進攻を止める。


(なんだか、急に……)


 動きが変わったわけではないが、レイスの表情に苦悶と怒りが見え隠れしている。

 レイスを押し返し、再びライオットザンバー・スティンガーを振るうべく肉薄する。その刃が当たるより早く、レイスはシールドを展開した。得物とシールドがぶつかり合い、火花を散らす。やがてシールドに変化が訪れた。刃が触れている部分に、徐々に魔力が集中していく。


(バリアブーストを……そうは、いかないよ!)


 バリアブーストが発動する直前、その場から離れて爆破から逃れる。手応えがないと分かると、レイスは咄嗟に背後を振り返った。だが、そこにフェイトの姿は見当たらない。ただ後ろに下がっただけだと気付いた時には、もう煙から身を躍らせており、今度こそ防御が間に合うとは思えない。


「くっ……カタラクト!」


 するとレイスは、足元を爆破させて屋上から落下していく。着地する寸前でクッションを展開して痛みをなくすと、そのまま逃げるようにしてビルを駆け抜けた。


「流石だね。でも……」


 ふっと笑むフェイトの言う通り、レイスはビルから抜け出した瞬間驚きに目を見開いた。


「叩いて砕け、ゴライアス!」


 既に準備を整えていたコロナとゴライアスが、レイスへと襲撃してきた。彼女と相対していたのは確かヴィヴィオだ。相手にどこまでも食い下がるであろう彼女がこの場に見当たらないと言うことは、1度下がったか既に撃墜されたかのどちらかだろう。

 ゴライアスの拳に対し、レイスは何枚ものシールドを展開する。それで砕けるたびに、ほんの少しずつ速度が落ちていく。最後のシールドが砕けた瞬間、レイスはその拳にそっと触れ、繰り出された突きの速度を利用しながら身体を左に一回転させてダメージを最小限に抑える。そしてゴライアスが拳を引いたのに合わせてその腕に飛び乗り、コロナへと接近した。


(ティミルさんさえ倒せば……!)

「わわっ!」


 レイスがゴライアスの巨躯へ上ってくるのを見て、コロナは慌ててブランゼルに命じて強固なシールドを展開した。


(やはり、防御も上手なようで)


 このまま手をこまねいていては、フェイトと共闘されてしまう。なんとかコロナだけでも押さえたいところだ。


「ゴライアス!」


 コロナはレイスの一閃が大振りになったタイミングを見計らい、後ろへ下がる。それに合わせてゴライアスはその巨躯をぐるぐると回転させ始めた。レイスは当然のように振り払われてしまうが、体勢を立て直してゴライアスに向き合う。


(堅固ではありますが……やりようはあります!)


 ゴライアスの両足の間を通り抜けて後ろへ回り込むと、膝や足首の関節にカタラクトを打ち込む。そしてペイルライダーを頭上で振り回し、その両方の剣尖に魔力を籠めていく。片方はケインとの戦いでも使ったフラムルージュのために。そしてもう片方は、ゴライアスを倒すために使う。


「フラムルージュ!」


 今度はゴライアスの正面へ回ると、その胸部へ剣尖を向けて爆破させる。大きく倒れ込むゴライアスを認めると、改めて背面へ向かい、反対側の剣尖を構えた。


「グランド・ゼロ!」


 その巨躯を倒すゴライアスに、反対側から強い勢いを与えてカウンターの要領で大きなダメージを与える。そして、レイスのグランド・ゼロに呼応するように、両足の関節に打ち込まれたカタラクトが爆発を起こした。


「連鎖爆発……!」

「その通りです!」


 例えゴライアスが無事でも構わない。コロナが近くにいたことを認めると、レイスは彼女へ向かって走り出した。


「叩かせてもらいます!」

「そうはいかないよ!」


 だが、コロナを庇うようにフェイトが立ちふさがった。彼女とコロナの2人を同時に相手にするのは骨が折れる。


「レイスさん、お待たせしました。高町ヴィヴィオ、ただいま復帰します!」


 と、そこへ元気よくヴィヴィオが駆けこんでくる。どうやらそれまでノーヴェに足止めされていたらしい。彼女曰く、残っているのは自分たちだけになったそうだ。


「コロナ、今度こそ私たちが勝つからね!」

「それは私たちの台詞だよ、ヴィヴィオ」


 ゴライアスを再構築するには少しの時間を要する。それをフェイトが稼いでくることは舞違いないだろう。そうなると、爆破魔法で周囲を一気に攻撃した方がいいのかもしれないが、ヴィヴィオまで巻き込む可能性もある。


《レイスさん。爆破魔法で、2人を追いつめられないですか?》

《できなくはないですが……発動に時間がかかるのと、ヴィヴィオさんを巻き込む可能性を考えると、難しいですね》

《時間は私が稼ぎます。フェイトママの癖は分かっていますし、ソニックシューターを使ってコロナを牽制します。
 あとは、タイミングを教えてくだされば……》

《…分かりました。しかし、御一人で戦うのはリスクが大きすぎます。
 僕も、多少ながらお手伝いします》

《じゃあ、お願いします!》


 ヴィヴィオはソニックシューターを4発生成し、コロナとフェイトへ向かって放った。2人とも、それぞれ回避と防御を選択する。そしてヴィヴィオはコロナを。レイスはフェイトへと向かい、互いの得物をぶつけ合う。


「簡単には勝たせないよ!」

「でなければ、困ります」


 ペイルライダーが双頭刃である時の利点の1つが、その刀身に別々の魔法を施すことができることだ。もちろんその分、デバイスと魔導師にかかる負担は大きいが、それ以上の価値がある。レイスはフェイトと戦いながら、片方の刀身に徐々に魔力を籠めていく。


(また爆破魔法、かな)


 それを察したフェイトは、ぶつけてこようとしない刃の方へ狙いを定める。


(くっ……やはり気づきましたか。しかし、そちらへ攻撃されては、せっかく付与した魔力が分散してしまうので……!)


 フェイトからの一撃を躱し、或いは防ぐのに手いっぱいになってきた。しかも少しずつ距離が離されてしまっている。だが、確実に魔力を籠めていけているだけに、ここで隙を見せるわけにはいかない。やがて準備が整い、レイスはヴィヴィオに告げた。


「ヴィヴィオさん!」

「はい! アクセルスマッシュ!」


 ヴィヴィオはコロナへと肉薄し、思い切り拳を突き出す。かろうじてシールドを展開したコロナだったが、その小柄な身体で踏み止まることができず、フェイトの方へと飛ばされてしまう。それを待っていたと言わんばかりに、レイスが双頭刃に付与した魔力を刃として放つ。


「爆ぜろ、ルイン・セイバー!」


 フェイトとコロナが爆破に巻き込まれるよう、ペイルライダーがちょうどよい位置で爆発を起こす。2人とも爆破に呑まれるものの、然程ダメージを食らっていなかったフェイトはまだ無事のようだ。それを先に見抜いたヴィヴィオが、今一度ソニックシューターを放とうとする。


「ヴィヴィオさん!」

「フェイトさん!」


 だが、それはフェイトも同じだ。彼女もフォトンランサーをヴィヴィオへと放った。既の所でレイスとコロナが割って入ったことで、2人のライフは尽きることになったが、どうやらヴィヴィオらは無事のようだ。


「どうやら、私たちが最後みたいだね」

「負けないからね、フェイトママ」

「こっちこそ」


 ライオットザンバー・スティンガーをカラミティへと切り替え、ヴィヴィオへと切りかかる。重たい一撃を拳でいなしてから反撃を見舞うが、それはシールドによって阻まれてしまう。このまま決定打を欠いていては、フェイトの方が有利だろう。


(ちょっと危ないけど……またカウンターを!)


 最初の試合でアインハルトを沈めた時のように、カウンターを見舞おうと肉薄するヴィヴィオ。それに応えるようにフェイトも駆け出していく。


「はあぁっ!」


 フェイトが上段から一気に大剣を振り下ろした瞬間、ヴィヴィオは後退しながらアクセルシューターで弾幕を張る。それをフォトンランサーで相殺している最中、ヴィヴィオは側面から身を躍らせてフェイトの顔面を捉えた。


「リボルバー……スパイク!」


 最初は拳を突き出すヴィヴィオだったが、フェイトが防御することを読んでいた彼女は、突きでそれを破壊すると強引に身体を捻って頬へ蹴りを当てた。無茶をしたせいで少し身体が傷んだが、今度こそ勝った──そう思った矢先、フェイトが唇をぎゅっと結んだのが見えた。それに気づいた時、がら空きだったわき腹に向かってライオットザンバー・カラミティの一閃が見事にクリーンヒットする。


(あ……ま、負けちゃった)


 薄れゆく意識の中、ヴィヴィオは自分の敗北を悟るのだった。


「は、ぁ……はぁ、勝った」


 それでも辛勝と言った方が正しいだろう。フェイトも疲れに負けてその場に座り込んだ。ふとレイスの方を見ると、彼はすぐに視線を逸らした。結局まともに話すことはできなかったが、今はこれ以上何もできないだろう。

 しかし、彼の言葉が強く残って仕方がない。『最初から、壊れたままにすればいい』──その言葉に、何か大事なことが隠れている。そんな気がしてならなかった。










◆──────────◆

:あとがき
フェイトからの猛攻と言葉に、流石のレイスもこてんぱんにされました(苦笑)

フィルくんが亡くなっている上で、レイスの見せる行動は怒りを禁じえないとは思いますが、それでも彼女ならば優しさを見せてくれると考え、こんな感じになりました。

もちろん2人が似ていると言うだけではなく、フェイト自身の気持ちがあってこその行動ですので、踏み込みすぎることはありませんね。


さて、第二試合は第一試合と違って勝敗が決まりました。
ちょこちょこと飛ばした箇所がありますが、ケインくんはやはりティアナのために奮戦させるしかないと思いましたね。

流石はケインくんです、かっこいい。
まぁ戦闘描写をすっ飛ばしちゃいましたが……一応、彼は今後も強い所を見せてくれますので、お楽しみに。

次回ですが、第三試合の前に休憩中の話を挟みます。
当然ながらレイスとアインハルトが話すわけですが……そろそろライバルにも頑張らせようかなと思っています。

では、お楽しみに。

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