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VG前提JG後編
クスリによって自由の効かぬ身体を叱咤して、精一杯の抵抗を試みる。
そんな抵抗など、ジェイドからすれば瑣末なものであり、手際よくシャツを肌蹴させ、下肢は剥き出しにされる。
足をバタつかせたのが誤りだったとガイが気づいたのは、足の間にジェイドが身体を割りこませた時だった。
「やめ、ろ。俺は、あん、……たを、きらい、たく、な、い」
それはガイの純然な想いであった。
任務を遂行するための同行者という認識でしかなかったジェイドに、いつしか信頼や友情に似た感情を寄せるようになっていた。
それは恐らくこれからずっと続くのだと思っていた。
だからこそ、もつれる舌で、必死に想いを伝える。
そのガイの努力を、ジェイドは一蹴する。
「貴方が私に友情を感じてくれている事はわかっていますよ。
ですが、私が欲しいのはそれではないんですよ」
ジェイドがガイに向ける眼差しは、温度を全く感じさせない。口元は酷薄な笑みを浮かべている。
周到な用意がされていたのか、ガイの白い双丘の肉を押し拡げ、窄まりにジェルをつけた指を乱暴に捻じ入れる。
「…ッツ」
その感覚にビクリと身体を強ばらせて、必死に身を捩る。だが、弛緩剤のせいで、僅かな抵抗をみせるに留まった。
痛みのためなのか、うっすら涙のにじんだ蒼い瞳できつくジェイドを睨み上げる。
くっとジェイドは喉奥で笑うと、ガイの耳に口を寄せて囁く。
「中途半端な抵抗は、男を煽るだけですよ」
かあっと頬が紅潮する。それは怒りの色合いが濃かったが、ジェイドにしてみれば、羞恥に身を焦がしているようにみえ、僅かに揺らす身体は誘っているようにしか見えない。
まだほぐれてもいない場所に、強引に指を一つ増やしてねじ込むと、言葉にならぬ声をあげてガイは全身でジェイドを拒否する。
「貴方の身体を思って弛緩剤を選択したのですが、痛いくらいに私の指を締め上げていますよ」
聞きたくもない、とばかりにかぶりを振るガイに構わずに入り口付近にある指を大きく左右に広げる。その動作に労りなど一欠片も存在しなかった。
「ヒッ……い…つぅ…」
挿し込まれる以上の痛みが走る。引き攣るような痛みに、またじわりと涙が滲む。
抜かれた時はほっと安堵の息をつけた。
膝裏を掴まれると、ぐっと胸につく程に押し付けられる。身体を曲げられた体勢に不安を覚える暇も与えずに、ジェイドの昂った熱い肉を強引に捩じ込まれる。
「っつ!!!ハッ、ァッー!!」
悲鳴がガイの喉から迸る。激しくかぶりを振って、身体を仰け反り逃れようとする。
ろくに解しもしなかった入り口は狭く、内部も侵入するものを押し戻そうとする。
だがジェイドは構わずに深く腰を進める。
「…うっ……っつ……」
ヌルリとしたものが臀部を伝うのをガイは感じる。
痛みで朦朧とする思考はそれが何なのか分からないでいる。
「おや、血が出てしまいましたね」
温度を感じさせぬ声色が、ガイに今の状況を伝える。より深く絶望させるために。
ギチギチに狭く締め付ける内部を、激しく深い律動を繰り返す。
苦しさと痛みで涙が次から次へを溢れて、頬を伝う。
ジェイドは上体を倒して、ガイのその悲痛な表情を、無表情なまま見つめる。
観察している研究者のように問いかける。
「痛いですか」
「……った…りま…え…だろ」
痛みに耐えながらも、なんとか必死で言い返すと、ジェイドは口元を綻ばせる。
「ああ、そうですね。私も貴方のがきつくて狭くて痛いほどです」
なら抜けよ、と内心罵倒するガイの心情を汲みとってジェイドは驚くほどに優しい口調で話す。
「でも、貴方の苦痛に顔を歪めて子供のように泣いている姿をみると、大層興奮します」
どこまで悪趣味なんだ、あんたは、と思いながら、ぎゅうっとシーツを皺になる程に掴んで、痛みをどうにかやり過ごそうとする。
事実そうなのだろう。
初めに挿入された時よりも、今、ガイの内部を容赦なく掻き回すジェイドの熱は体積をより増している。
「……はっ………ンンッ……」
早く終われ、と揺さぶられながら、それだけをガイは願う。
その願いは、揺さぶられた事で混濁する意識の中、覆いかぶさった男が動きを止め身体を震わせた事で叶った。そう、ガイはその時思っていた。


ヌチュッと卑猥な音を立てて、漸く身体を串刺していたモノを挿し抜かれ、ガイはほっと安堵の息を漏らす。
ゴポリと音を立てて、生暖かい液がダラダラと臀部から太股を伝うのを感じたが、それを厭うより、これで解放されるという喜びのほうが優った。
ぐったりと肩で息をするガイに、ジェイドがまた顔を寄せて問いかける。
「久々で苦しかったでしょう」
労る言葉なのに、微塵もその想いをのせていない。
久々だと?とガイはこの状況でありながら、初めてジェイドに純粋に怒りだけを向けた。
その意味する事は、この男は自分とヴァンの関係を揶揄しているのだ。
まだ痺れの残る舌で怒りを眦に、言葉にのせる。
「ちが…う。おれ、と、ヴァ…ンは、そんな、んじゃ……な、い」
ガイの途切れ途切れの言葉に、ジェイドは僅かに瞠目する。
そして、次の瞬間、笑う。それは哄笑であった。
息がかかる程に顔を寄せると
「それは本当ですか」
と問いかける。
コクリと力なく頷くと、ガイの唇に寄せてくる。咄嗟にぐっときつく唇を噛みしめると、ジェイドはその唇の端に歯を立てる。
チクリと鋭い痛みがガイを襲う。
ぷくりと血が盛り上がるのを、赤い舌で舐める。驚きで噛み締めることを忘れると、その隙間からするりと舌を滑りこませる。
突然の闖入してきた舌は容赦なく口内を舐め回す。歯列をなぞり、上顎を押し舐め、果ては喉奥で縮こまっていたガイの舌に絡ませる。
息をする事も出来ずに、漸くジェイドの口が離れた時、盛大に息を大きく吐く。
「あなたの舌が不思議に甘い事も彼は知らぬままだったのですか。
それが高貴で崇高な愛だとでも貴方がたは思っていたのですか。実に馬鹿馬鹿しい。
私からすれば単なる臆病者の言い訳にしか聞こえませんね」
ジェイドの言葉にガイが怒りで唇をわななかせている。構わずにジェイドはガイの性器に触れる。
萎えた性器をゆるりと擦る。滑らかですべやかな感触を手で楽しみながら、快楽へと導く。
他人の手によって導かれる事は初めてで、すぐさま薄い皮の下で血管が浮き上がってくる。
滑らかな胸の小さな先の周囲をなぞるように舌を這わせ、刺激するように胸の尖りを舌で押し潰す。
「ぅ…っ、ぃ……ッツ」
びくりと腰が震える。
二箇所同時に与えられる快楽は、じわりと全身に巡っていく。
空いた手で太股の内側をゆるりと撫でると、もどかしげに足がシーツを蹴る。
赤く色づいた性器は、先から透明の雫を次々に零す。
立ち上がった胸先に軽く歯を立てると「はあっ……」と甘い息が反射で漏れる。
触れればすぐ爆ぜそうな程にまで昂ったソレからジェイドは手を離す。
ガイの片足を肩に担ぐと、白い粘りを垂らす箇所にまた己の昂ぶりを押し当てて、突き入れる。
「ひっ、や……めッ……」
だが、今度はゆっくりと浅い抽送を繰り返す。
痛みと圧迫感以外のものがじわじわと這い上がってくる恐怖感をガイは覚える。
内部を擦るように腰を進めると、刹那、ガイは電流を流されたようにビクリと身体を跳ね上げる。
内側から湧き上がり、走り抜けた快楽は未知のもので、呆然とジェイドを見上げる。
「そういう箇所があるのですよ」
笑って応えると、探り当てた凝りを重点的に責め立てる。
「アアアッ、やっ、だ、め……ゥッ、はぁっ!」
喉を仰け反らせて、全身を駆け巡る快楽に耐える。だが、内部からそこを突き上げられると、背に電流が走ったようにビクビク震え、一気に高みへと押し上げられる。
抽送に煽られるように、先端からは絶え間なく先走りが溢れ、シーツを汚している。
ギリギリまで引きぬかれ、一気に最奥まで突きいれられると、身体はもう痛みなど感じずに素直に快楽だけを感じる。
「んっ、あ、アアッ、ンンっ、やぁっ」
抽送にあわせて漏れる声は甘くぬれている。
角度を変え、先端で前立腺を強く穿った瞬間、ガイの身体が痙攣する。
視界が真っ白に染め上げられ、突き抜ける射精の快楽に身を震わせる。
ビクビクと弾みながら、触れてもいない性器から白濁液が迸り、ガイの身体を穢していく。


「人間の本能とは醜悪ですよ。
その本能に背を向け、綺麗な場所で美しい恋愛をしていると思い込んでいるようですが、実際はどうですか。
心を通わせてもいない男に抱かれ、貫かれ、喘いで、そして快楽に恍惚になって。
それでも自分はいまだ綺麗でいるとでも」
息も整わぬまま、だらりと身体を弛緩させているガイに、ジェイドは容赦無い言葉を浴びせる。
ぼろぼろと涙が蒼い瞳から次々に零れる。


いつの頃からか、慕う感情の類は緩やかに変化をとげていき、触れ合わずとも、言葉にせずとも、心を通わせあった。
ふとした事で視線が絡み、その瞳に他には向けぬ感情を汲み取り、その出来事だけで夜眠りに就く前は胸が幸福で満たされた。
児戯の延長にあるような触れるだけの口づけが一度だけあっただけ。
それで充分だったのだ。
あたたかくてやさしさだけで満たされた記憶。
呪詛からの解放に固辞する想いと、育てた子供を慈しみ守る想いは、添えるはずもなく、道をたがう事になっても。
それでも記憶はいつまでも胸の奥にあり、色褪せることなく、ただ清廉に存在し続ける想い。
それだけでよかったのだ。
だが、今、踏みにじられ穢されたのだ。身体だけではなく、僅かな拠り所さえ、この男は奪い蹂躙した。
白く気高い場所を、欠片も残さずに土足で踏み躙ったのだ。


目から溢れる水滴と共に思考を流していく。乾いた唇はわななくだけで、もう何も言葉は出てこなかった。
ジェイドは満足そうに笑うと、まだ繋がったままの身体を丁寧にひっくり返す。
上体は力なくシーツにうずまる。腰を掴んで引き上げると、そのまま激しく背後から突き上げる。
放ったばかりで快楽に過敏な身体は、背をしならせてそれを享受する。内部は熱く蠢き、根元をきつく締め上げる。
嗚咽に似たくぐもった喘ぎ声がシーツから漏れる。
背に浮かぶ汗の珠に舌を這わせ、項に軽く歯を立ててから吸い上げる。
「悦楽に忠実な貴方は美しいですよ」
その囁きが、また、じわりとガイを穢すのだ。



*********






朝日が部屋に差し込む。
少しばかり逡巡した後、ジェイドはベッドから降りて窓際に近寄る。
カーテンに手をかけて、背後を振り返る。
つい先刻まで散々貪られ、漸く解放された哀れな獲物が、ベッドの上に横たわっている。
どちらのものとも判らぬ程に様々な体液で穢されたまま、意識を失って弛緩した姿をみてジェイドは笑う。
幸福そうな、恐ろしいほどに綺麗な笑顔だった。




翌日、私が思うさまに踏み荒らした場所は日光に照らされ、益々無残な姿を晒していました。
ですが私は、月光に煌めいていた気高き純白と一分も変わらずに、泥に塗れたその場所を愛したのです。
それが私の愛し方なのです。






猫パンチさん宅からフリリク第二弾でリクエストしたJGをお持ち帰りさせて頂きました。
とても素敵で鬼畜なジェイドでいらっしゃいますね…^^うふふ←
そっと影を見せるヴァンも相変わらず良い味出してますよ!
GO姦で抵抗するガイが堪らんです…でも気持ち良くなっちゃうガイも最高です。
美味しいJGをありがとうございましたv

2010/08/17




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