clap15
前clap12(JG前提PG)、clap13(JG)の続きになります。
上記の各前clapを読んでから下記をお読みになることを推奨します。
お手数おかけしてしまいまして、すみません。
「陛下にはどこまで身体を許しましたか?」
「…んっ、別…に…」
陛下に付けられた跡を意地悪くなぞるように、ジェイドの指先が肌を伝う。
ソフトに触ってくるものだから、まどろっこしく、感じる度に声が漏れる。
「やれやれ…、お行儀の悪い子ですね」
痺れる感覚がビリビリと全身に渡り、乳首を両方摘ままれた。
「ひ、あっ…!つまむ、なぁっ…」
「陛下におっぱいは触られなかったんですか」
呆れて口論をするが聞く耳持たず、指の腹で弄られては指同士に挟まれる。
そんな刺激にわざとらしく強弱をつけるてくるジェイドの神経を、呪いたくなった。
しかし、その愛撫には弱い。
「アンタ、いい年しておっぱいとか言うのやめろよな…」
「何を言いますか。言葉攻めで毎回感じてイっちゃう人が」
身体が何度か小刻みに震え、ベッドが微かに軋む。
それでいてタイミングが良すぎるぐらいに口付けをされた。
「ふっ、ん…く、」
異なる角度から口内の全てを貪られる感覚に陥る。
それ程までに魅了され、翻弄してしまう自分が大分惨めで情けなかった。
いつの間にか身体も火照り、心のどこかでもっと欲しい、と快感をねだるもう一つの負の精神が存在する。
「もっと欲しいんでしょう?」
心を読まれ、妙に心拍数が上がった。
神経中枢が刺激されたのか、頭がぼーっとして目がとろんとしてくる。
名残惜しいかのように繋がっていた口が離れると橋が完成し、混じり合って区別がつかなくなったそれは口の端に伝っていった。
「ほら…ここ、乳首。勃起してコリコリですよ」
「いちいち言うなって…ひぃんっ」
甘噛みをされた。
歯で勃起した側面をやんわりと、数回に分けられては時々吸われる。
「残念ながら、これは陛下に気を許した貴方へのお仕置きなんですよね〜」
絶対、途中まで目的を忘れていただろっ!
と、突っ込むほどにジェイドの気持ちの切り替え方が異常に近かった。
しかしこのままでは流されて、いつものペースに乗ってしまうところだったろう。
「好きでっ…気を許した訳じゃないって言ったろ」
「こんなにも大量のキスマークつけられて、良く言いますよ」
紛れもなく、動かない証拠が胸に存在していた。
背中につけた所有印と異なるそれは別々の人物がつけたのもで、正に敵対している相手。
「全く、油断も隙も無い」
目の前の、ジェイドの雰囲気が一変する。
脱ぎかけだった下半身の衣服を全て剥ぎ取られては股を左右に割られた。
力で制圧された気分を味わう。
「な…おいっ、」
「言ったでしょう。心で理解してくれないなら、身体で分かって貰うしか方法はありませんから」
分かってはいたが、いきなり挿れてくることはないだろう。
「ぐっ…あ、ああっ!」
痛みが、全身を走った。
押し当てられた亀頭がぐいぐいと穴を侵入し、息をすることすら困難になる。
これが陛下に対するジェイドの怒りだと言うのか。
「まさか…陛下にここまで犯されてないでしょうね」
「んな…、」
「どうなんです。ガイ」
ついに一物まで握られると制限をされた訳で、苦痛を強いられる。
まだ慣らされてもいないそこは未だ痛みが取れず、何かが伝う感覚を感じるとなると、切れてしまったのであろうと予測する。
存在しない処女膜が破れたのかと想像する痛みが伴った。
「い、…あぁ、あっ」
「答えて下さい」
だったら答えられるような状況を作ってくれ、と訴えたいところだ。
ついにジェイドの腰の動きが本格的になり、だんだんと弱いところを突いてくるものだから。
「陛下には、犯されて…ないっ」
急に、奥まで理不尽に突き上げられる。
前立腺をピンポイントに掠り…いや、抉っていくものだから声にならない嬌声となって一物が揺れる。
同時に先走りまで溢れ、シーツを汚す。
「…陛下には、とはどういう意味だかお分かりで?自分で浮気を認めますか」
「ちがっ、誰にも、犯されてなんかぁ…あ、ん!」
ついに確信に触れられた。
ジェイドは身体が敏感に反応してしまう場所を把握していて、求めるように誘導してくるから厄介だ。
今も…ほら、器用にピストンをしながらイかせない程度に快感を調節している。
こんな時、性格に感情に似合わないことをしなくてもいいと言うのに。
「アンタ、もっ…いい加減」
「に、してあげられませんねぇ。何せこれはお仕置きですから。まぁそれに、公認の仲ですし?」
感情に流されず、理性を保っておけば良かったと、今更後悔をする。
ヤケクソになってしまったからにはしょうがないことだが。
「ほらほら、まだイっちゃ駄目ですよ?」
厳しいお仕置きというより只の意地悪のような、大人げないジェイドの陛下への嫉妬は長い時間繰り返された。
「何だお前ら、もう仲直りしたのか」
廊下で陽気に声をかけてきたのは皇帝陛下。
呑気にお気に入りのペットであるブウサギを胸に抱えている。
「何で陛下がそのこと知っているんですか…?俺、言いましたっけ」
身に覚えが無い記憶に頭部から疑問符が飛び出る。
昨日の今日のことであり誰にも話した覚えも無く、第一そんな内事情がどこかで話題になる訳も無い。
「ガイラルディアも学習しないよな…。なぁ、ジェイド」
「プギッ」
ブウサギの額を撫でながら、陛下は可愛い方のジェイドに話しかける。
それに反応したかのように、ブウサギはタイミング良く鼻を鳴らした。
何だか一人だけ会話についていけず、けれどもこの感じを何処かで味わったことがあるような気がしてならない。
一体何処でだったか…顎に手を置き、その場面を脳から引っ張り出そうと試みた、瞬間。
「それ、また俺に見せつけてんのか」
「…え、」
「そのキスマーク」
下りも台詞も何処かで確かに聞いたことがある、先日陛下に茶かされた原因。
又もや一点を指差され、そこには重ねて陛下の後を掻き消す複数の跡がくっきりと。
今度は確認するまででも無い。
隠れずに誰が見ても鬱血の跡が丸見えだったのだから。
「〜〜っ!」
「ほんと、お盛んで何よりすぎるってのもな…」
言い訳が出来るならばしたいところだったが、その気力も出なかった。
それよりも脱力し、肩を落としたことしか覚えて無い。
end.
2010/07/19〜09/30
(あとがき)
お仕置きが…お仕置きが、お仕置きのようでお仕置きではない…っ!
前clap13では、とてもガイ様が誘い受けのようでジェイドの性欲をそそるように仕掛けてきましたが、見事に撃沈致しました。
お仕置きのはずが途中、甘い方向に路線変更しそうになって慌てて軌道修正です。
自分がどれだけ長編に向いていないかがバレバレです^^;
いいんだ…ピオくんにJGを見せつけられたから。
実を言うと、最初はPGにするはずだったんですけどね…(暴露
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