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clap7




私は、心が壊れたただの人形です。





ベッドの軋む音が、行為の激しさを物語る。

「は、あッ…あ!」

どうしてここにいるんだろう、とか
どうしてこんなことをしているんだろう、とか
どうしてこんなことになったのだろう、とか
何も分からない、ただの無知な人形です。

「おや…まだ何か他のことを考えられる余裕があるというのですか?」

そしてさらに旋律は激しくなり揺さぶられ、止まることなく突き進む。

「全くいけない子…です、ねッ!」
「あんんっ、…あ、はッ――…」

ビリビリと全身に走る痺れが流れ、2人同時に果てる。
ジェイドは最後の一滴まで全てをガイの最奥に注ぎ込む。

「はっ、はぁ…ん、んっ…!」

ズルリ、と性器が引き抜かれたかと思えば今度は先程と逆の仰向けにさせられる。
達して萎えてしまった肉棒を擦られながら、再び挿入が開始された。

「まだ、寝かせてはあげませんからねっ…」

抵抗することはなく、その気力も元からなく、ただ夜は更けていく。








「お前、ちゃんと寝てるのか?」

いつも通り、公務をこなしている最中に陛下に問われた。
思わず、ブウサギにブラシをかける手が止まる。

「ええ…きちんと睡眠、とっていますよ」
「…嘘つけ。じゃあ何だこの目の下のクマは」

横からくいっと顎を持ち上げられ片手で持っていたブラシを取られてしまった。
そのまま手首を掴まれ、見つめられる。

「寝かせて貰えないんじゃ、ないのか?…ジェイドに、」
「――…」


私は、心が壊れたただの人形です。
心が壊れた人形には、感情は存在しません。


「そんなこと、ないです…俺は平気ですから」
「…そうか、辛かったらいつでも言え。そしたらいつでも俺のところに来い」

掴まれていた手首と顎から陛下の手が引いていった。

「はい、ありがとうございます…陛下」





例え、これからどんなことをされたって。
私は心が壊れたただの人形です。
何をされても、逃げたりすることはしません。
抵抗することも、ありません。
それは心が壊れてしまっているから。
感情など存在しないから、私は心が壊れた人形なのです。





END.
09/09/05〜09/11/03

◆あとがき◆
突 発 小 説 で す ^^
深い意味は特にありません。
ガイ様の取り合い…?
けれども本人は無関心。
ただPJGが書きたかっただけなんです。
けどSSで3Pは難しいですよねっ。
最後まで読んで下さった方々いましたら、ありがとうございました!

村瀬りんく


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