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*09'ハロウィンネタ
微裏です




それはただの砂糖の塊
甘く、蕩けてしまいそうだ


「旦那、やるよこれ」

コロコロと机の上に転がるのは、ポップな色の包み紙に包まれた飴玉。

「どうしたのですか、急に」
「トリック・オア・トリート!…ってね。陛下が楽しそうに言っていたから用意してたんだ」

ガイに言われて陛下が子供のように、はしゃぐ姿が嫌でも目に浮かぶ。
そういえば昨日、陛下に会いに行った時既にお菓子の山が出来ていたような気がする。

「…いらなかった、かな?」
「いいえ、たまには糖分も必要かと思いますし。有難いですよ」
「どういたしまして」

飴玉を手に取り、包み紙を開けると中から現れたのは自分と同じ目の色をした、紅。
覗き込むと向こう側が透けて紅い世界が広がる…なんとも幻想的だ。
それを口の中へと運び入れた。
舌の上で動かせばいちごの甘い味がする。

(少々甘ったるい、ですかねぇ…)

どうしたものか。
貰って口に入れたものを吐き出す訳にはいかず考え込んでみる。
すると、良い案を思い浮かんだ。

「ガーイ」
「…?、何だよ」

手でちょいちょい、と此方側へ来るようにガイに示すと疑いもなくやって来る。
そのまま警戒されないように素早く椅子から立ち上がり、ガイの唇を塞いだ。
唇同士が繋がり合い、同時に紅い砂糖の塊を舌でガイの口内へと押し込む。

「…ん、?…ふぅっ…はっ…」

最初はガイは驚いていたものの、満更でも無いように飴玉が渡った後に舌を絡ませてきた。
それはだんだんとお互いを刺激するかのように、鼓動が高鳴っていく。

「何、すっ…////」
「飴が貴方の口の中に入りたい、と私に訴えかけていたので」

真顔でそう答えると、ガイは次に呆れたように微笑んだ。

甘い紅い塊が、時間が経つにつれて溶け出して、二人の唾液で蕩けてしまった




HAPPY HALLOWEEN!

END.
09/10/31

◆あとがき◆
50分位で出来上がりましたー!
やれば出来るものですね、唐突で…!
ハロウィンが途中で関係なくなっていますが、陛下が若干放置されてますが(笑
陛下も登場させてあげたかったな…。
絶対あの人は何歳になってもハロウィンとか行事を楽しむ人だと思います。
仮装ということでガイ様にコスプレさせても良かったのですが^^
黒猫とか良いですよね!
ジェイドか陛下は吸血鬼ですかね!
2人でガイ様を襲いに行っちゃった方が良いと思います。←

最後まで読んで下さった方々、いましたらありがとうございました!

村瀬りんく


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