[携帯モード] [URL送信]

好きときめきとキス
#033
小さい方のアタッシュケースから黄色いメモリースティックを取り出すとNPCに差し込む。
「江川秀人・・・あったよ。」
B5サイズの6枚にわたる数のデータをアタッシュケースに入っていたプリンターで印刷すると、彼は白にそのまま渡す。
「ありがとう。」
受け取った書類を一応確認の為に目を通した白は懐からホッチキスを取出しまとめる。
「それはそうと貴方はどうして彼を選んだの?」
きらきらとした目は好奇心で形作られていて。
目の前の彼女がどうしても仕事時でどう見ても同一人物だと思えないほど無表情で冷静に受け答えをする姿が想像出来ない。
そんな彼女は『情報屋』と『狩人』を繋ぐただ一人の人物だというのに仕事が終われば彼女は10代の少女そのものになるのだった。
「俺はネットワークで情報を集める。あいつは接触をし情報を集める。
だから俺は作戦を考え手段を導き[道]を作る。あいつは道を使い、捕らえ拘束する。
対称的過ぎる俺達が組むのはお互いを利用出来ると核心した。」
「よく解らないわ」
白はため息を吐き出すようにつぶやく。
「ははっアイツがアイツだから俺は好きなんだよ」



5/6ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!