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好きときめきとキス
#032
「真琴そろそろ起きてもらえるかしら?」
「・・・ん」
離れない流雅の腕を白はつねると、真琴から離れる流雅の腕。
「ほしい情報の人物は誰だ」
寝ぼけているだろう声は少し掠れているが白がすべて話す必要はなく、逆に質問をする真琴。
「この男よ、300万出すわ。」
「江川 秀人・・・か俺のアタッシュケース取って?今動けないんだ」
離れていたはずの腰に回る腕の強い力で未だに上半身だけしか動かせない状況に苦笑いをこぼした彼は
なんとかうつぶせ状態になるとアタッシュケースにつけている4つの鍵を直ぐさまあける。
「流石厳重にしてるわね・・・」
「今日は少ない方。白がいるしねこの鍵は身近な人間ほど気がつかない暗号にしてある」
「どういう意味?」
「人間は親しい人間について詳しくなればなるほどその人間の本当の姿を理解できなくなるのさ」
そう楽しそうに笑うと、真琴はアタッシュケースからNPCを取り出し、下に敷いていた板をはずす。
下には10数本のメモリースティックが入った小さいアタッシュケースで、真琴の指紋と声音、そして目の色彩を入れると開く仕組みになっている。
「貴方を殺せばこのメモリースティックは・・・「二度と見れないよ」」
にやりと、意地の悪い顔をすると真琴はNPCを起動させる。
「俺がRiry(NPCの名前)を起動させた後2秒でも触っていないとデータはすべて飛ぶように改造してある。」
「・・・」
最早、白は言葉を失って何もいえなかった。



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