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好きときめきとキス
#030
「内容は?」
どうでもいいことだとなぐるぞと脅しをかける目。
「ある男の情報が欲しいの・・・宮城 家充」
「そいつなら300万だな苦労したんだコレで手を打たないならこの話は無しだ」
ソファーで長い足を組んだままなんとも自己中心的な会話を続ける流雅
「わかったわ振り込んでおくわね」
「こいつが起きたら聞いとけ。俺もいい加減ねみい・・・」
あくびをした龍雅は真琴が眠るソファーから彼を抱き上げる。
「はいはい、今日は眠りなさい」
寝室へと続くドアを開けながら、飽きれがちに彼女は苦笑いを浮かべた。
「白・・・俺に何があってもいい。こいつに怪我ひとつ付けてみろ・・・殺してやる」
彼は未来を読むことが出来ないというのに、白がしようとしている事に気がついたかのように低く耳に残る声で
ぞっとするような台詞を吐く。
「未来はいつもそうとは解からない、貴方次第よ。」
たとえどんなに苦しい事が起きても
選択するのは流雅。
この先に何が起きようとも、覚悟があるならば
「選択を誤らないで。次にある未来のために」
「ああ」
短く返事をした彼の目は迷いのないまっすぐで真琴を愛おしそうに見つめていた。




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