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#005 NIO
初めて見た時、その純粋さに惹かれた。
屋上でサボっていた俺に自分のブレザーをかけて眠ってしまったキオにキスをして、その柔らかい肌を汚した。
「なぁ、キオちゃんほっといていいのかよ?」
待ち合わせをしていた孝は俺の姿を見るなり、心配そうな表情で俺に問いかけてくる。
「本当に嫌になったらあっちから言って来る」
「王子様の癖に結構適当だな」
苦笑交じりに孝はひでーやつと続ける。
本来ならキオにちゃんと告げないといけない。
頭では理解していても行動を起こすことがキオが壊れることが怖い。
ただの俺のエゴだとしても、校内で悪い噂が流れていたとしても真っ白で純粋なキオを汚したのは俺。
俺なしじゃ生きていけないように仕込んだのも、男に抱かれる喜びを教えたのも全て俺が始めてだった。
「偽善でいい」
「はぁ?」
孝が眉間に皺を寄せる。
「アイツが俺じゃないヤツを見つけるまでこのままでいいんだ」
きっぱりと迷いなくそう告げると、怪訝な表情をして孝はため息をついた。



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あきゅろす。
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