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#005 TAKERU
「やっぱり凄い。」
來が嬉しそうに呟く。
圧倒的に相手をつぶしてゆく銀龍は舞を踊るように蹴散らしてゆく。

時々見せる緩やかな表情に動きが止まる敵を判っているのかそれとも本当に楽しいのか・・・
後者なのだろうけれど、次々と倒れる敵。
みな、眠るように倒れるので銀龍の優しさが溢れている気がしてならない。
「そろそろ30分。」
どうするー?
と向けれらた獄の視線をうけとり、いまだ眠る冬獅を見る。
冬獅は銀龍の次に強く信頼が厚く、判断力が聞く無二の存在だと言われる。
なにもせず動かないのは銀龍を信じているからなのか、ただ面倒なのか・・・
「冬獅どうする?」
いまだ目を瞑っていながら薄く口を開け、有無を言わせない言葉を発した。
「危なくなったら俺が行く。集合掛けられるまで待て。」
そう言って欠伸を漏らす。

銀龍は幹部を残して敵を倒し終わった。
仲間は誰も居なくて、一人だけと言うのに落ち着き払った態度で進む。
「まだ、こないねー」

暇そうな色を滲ませた獄。

こくこくと頷く來。

「そろそろか。」
冬獅の言葉の意味が判らず首を傾げる。

「Back!!」

丁度集合がかかり、ニヤッと冬獅が笑いながら横を過ぎた。

冬獅には銀龍のことが解るらしく、一番初めに冬獅、獄、來そして俺が屋根から飛び降りる。
「準備はいいか?」

にやりと笑った銀龍。
「メインディッシュのご登場だ。」





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